劇場版『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』を見て虜となり、
原作を読んでみたいと思った。
流石に、全27巻を新品で買い揃えるのはきついので、
古本を求めてBOOKOFFを数店舗渡り歩くも、人気コミック故か、
全くなかったり、あっても数巻しかない状況。
「大人買い」の全巻セットとかあったら良いのになぁ〜と思い、
今度はamazonをチェックしてみると、あるにはあったが、6,150円が最安値。
まぁ、“大人”なんで、買えない金額じゃないんだけど、
簡単にポンッと買えるほど、経済的に潤ってもいない。
かといって、マンガ喫茶とかに通って読むのも億劫だ。
(本読むのマンガでも遅いし・・・)
どうしたものかと思い悩んでいると、
『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』の宣伝を担当していたHさんが、
全巻貸してくれるというではないか。
ありがたやぁ〜
ありがたやぁ〜
そして、段ボール箱に収まった全27巻がドカンと会社に届いた。
ありがたやぁ〜
ありがたやぁ〜
すぐにでも読み始めたいところだが、
37歳の大の大人が、電車の中でマンガを読むのは、
やや抵抗があるので、家で読むことに。
とはいえ、家に帰ってじっくりマンガを読む時間もなく、
結局、夜寝る前に布団の中で読み始める。
そして、読み始めたら止まらない面白さ。
最初に3巻持って帰ったんだけど、
瞬く間に読み終えた。
一辺に5、6冊ぐらい会社から持って帰れれば良いんだろうけど、
4冊以上だとカバンがかなり重くなるので、断念。
3冊自宅に持って帰っては、
読み終えた3冊を会社に持って帰ってくるという日々が続いた。
たまに家に持って帰るのを忘れてしまうことがあり、
もうその時の渇望感といったら・・・
そのぐらい面白いと思った。
物語は次から次へと展開していき、
息をつく暇もない。
一度、手にとってページを開いたら、
ガァ〜と読み続けてしまう。
この前なんかは、飲み会があり、酔っ払って夜中の12時過ぎに帰宅して、
シャワー浴びてそれから読み始めたんだけど、
気が付いたら夜中の3時。
酔いもぶっ飛ぶ面白さ!
(次の日、超眠くて死にそうでしたが・・・)
で、読んでいる途中から感じていたんだが、
作者の荒川弘は、ストーリー展開とキャラクターをある程度、
最終的な段階まで決め込んでから、書き始めているに違いない。
まず、これだけ入り組んだ話を最初からまとめていたのが凄い。
「デスノート」とか「20世紀少年」とか、
確かに面白かったけど、途中で破綻してね?って思うところがあった。
「鋼の錬金術師」には、それがまったくない。
昔、「週刊少年ジャンプ」に連載されていた人気マンガとかは、
人気があるゆえに連載を止めるに止められず、
ズルズルと続いてしまうことがよくあった。
「週刊少年ジャンプ」黄金期に育った人間なので、
多くのマンガってそいうものだと思っていたから、
ちゃんと当初の目的を貫いて終るマンガが好きだったりする。
例えば、「タッチ」、「寄生獣」とか。
「鋼の錬金術師」は、まさにその類だった。
そして、物語を牽引していくキャラクターたちが、
本当に、本当に魅力的で・・・。
主人公であるエドワードとアルフォンスのエルリック兄弟は、
『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』を見た時点で、
いいなぁ〜と思ってはいたが、マンガを読んで益々好きになったよ。
熱くて、不器用なところがあるけど頼りになるエドと、
心優しくて冷静なアル。
そんな素敵な兄弟の幼馴染で、本作のヒロインであるウィンリィもステキですな。
可愛いなぁ〜。
画像、PCの壁紙にしちゃおうかなぁ〜。
えっ!?14歳!?
ヤバイ、ヤバイ・・・
ロリコンじゃねぇーか・・・
アニメの女性キャラで愛したのは、浅倉南と葛城ミサトだけだ。
あっ、ウィンリィの入浴シーンが!
サービスカットだ!
なんか胸がでかくなってね?
アカン、アカン・・・
アニキャラのオタクじゃねぇーか・・・
一方で、大人の女性も登場する。
ホークアイ中尉だ。
そのクビレがたまらんのだが、
マスタング大佐との関係が、クビレ以上にたまらん。
いいねぇ〜、こういう大人の関係。
これ以外にも、本当に、本当に魅力的なキャラクターが、
バンバン出てくる。
悪役キャラも含めてね。
ある嫌な悪役が殺されるんだけど、
悪役なのにも関わらず、「あぁ〜、死んでしまったぁ〜」と思わせてしまう。
善悪問わず、
それぞれのキャラクターのバックグラウンドをキチンと掘り下げているため、
なぜ、今、このキャラクターがこういう境地にいるのか?
どうしてこういう人格形成になったのか?がわかる。
そして、無駄なキャラクターが一人として登場しない。
1巻目に1度出てきて登場人物が、
後半になってまた出てきたり、
初期の出来事が、後に物語に大きな影響を与えたりする。
更に味方だったキャラが、敵だったり、
敵だったキャラが、味方になったり、
味方だったキャラが、悪に乗っ取られたり、乗っ取られていなかったりと、
敵味方入り混じっての壮絶バトルが繰り広げられる。
キャラクターに思い入れがあるから、
その戦いはかなり熱い。
死んで欲しくないキャラが、強敵と対峙した時とか、
もうハラハラドキドキですよ。
「あぁー、もうどうでもいいから殺しちゃってぇ」って、
思えるようなキャラクターが登場しないのだよ。
4巻目辺りで、重要キャラがひとり殺されるんだが、
早くも悲しくて泣きましたよ。
その思いがあるから、殺されたキャラの仇を討つべく立ち上がる某キャラクターに大共鳴。
やれぇぇぇぇ!!!やっちまぇぇぇぇ!!!
でもそんな復讐も一筋縄ではいかんのです。
深いんです。
ドラマが存在するのです。
泣くといえば、これ以外にも数箇所泣きました。
最終巻は、もう号泣でした。
マンガを読んで、こんなに泣いたのは初めてかもしれない。
アクションの描写も躍動感があって良い。
壮大でドラマチックなストーリー、キャラクターの深堀り、
キャラ同士の濃厚な関係、
本当に最初から全て想定済みで書かれていたのだろうか?
いや、逆に想定していないと書けないか?
多分、1度だけでなく、2回読むと、また新たな発見があるに違いない。
ということで、貸し出し期間延長!
承諾されたので、もう一度、最初から読んでみようと思います。
こんなことになるなら、
読み終えたマンガを自宅に置きっ放しにしておけばよかった・・・。