『オジー降臨』
2011年12月17日よりシアターN渋谷ほか全国にて
配給:ビーズインターナショナル
©2011 Next Films/ Schweet Entertainment.
1969年にイギリスのバンド、ブラック・サバスのボーカリストとしてデビューして以来、
紆余曲折を経ながらも第一線で活躍し続けてきたオジー・オズボーンに、
3年以上密着して制作されたドキュメンタリー映画。
貧しく、夢も希望もない生活をしていた少年時代。
トニー・アイオミらと結成したブラック・サバスの成功によって得た富と名声。
それに伴う負の代償とバンドからの解雇。
ソロアーティストとしての再出発。
運命的な出会いを果たしたギタリスト、ランディ・ローズとの死別。
やめられないドラッグとアルコール。
数々の奇行。
二度の結婚。
子供たちとの確執。
やがて訪れる精神と肉体の崩壊。
そして、現在までのオジー・オズボーンの生き様を見事な編集で一気に見せる。
ブラック・サバスが登場した時の衝撃など音楽的な功績やその後の影響が、
サバスのメンバーやポール・マッカートニーらによって語られる一方で、
モトリー・クルーのドラマーであるトミー・リーや、
2人目の奥さんであるシャロン・オズボーン、子供たちは、
オジーの正気の沙汰とは思えない言動を赤裸々に告白する。
オジーが、“普通じゃない”ってことは前から知ってはいたが、
はっきり言って生きているのが不思議なぐらい狂った生活を送っていたことが判る。
こんな状態でよく曲が書けて、ツアーに出ていたなって本当に驚いた。
オジーの常識を逸脱した行為を散々見せられるわけだが、
これがラストにいい意味で効いてくる。
60歳を過ぎ体力も落ち、思うように声も出ないオジーだが、
苦難の旅を経てたどり着いた境地に大感動。
その内容はあえて書かないが、不覚にも泣いてしまった。
単にオジーのアーティストとしての歴史を紐解くだけの音楽ドキュメンタリー映画だと思っていたら、
全然違った。
最近見たあらゆる映画の中で、一番勇気と元気をもらえた。
前向きな気持ちになれるので、
オジーに興味がない人にも強くおすすめします。
あと、若い人たちにとっては、オジー・オズボーンといえば、
MTVのリアリティ番組「オズボーンズ」の印象が強いでしょう。
あの番組を見ていた人は、この映画を見て、
オジーの今までのイメージを払拭して欲しい。
逆に見ていた人の方が、感動が増すとも思う。
コメント (1)
絶対見たいけれど・・・沖縄では無理かなー
投稿者: nakamine | 2011年12月19日 12:07