2011年12月10日より新宿武蔵野館ほか全国にて
配給:ブロードメディア・スタジオ
©2011 CARCHARODON - L&G - PATHE PRODUCTION-FRANCE 2 CINEMA - JOUROR - TERCERA PROD
カナダのモントリオールで暮らすソフィは、仕事もなく恋人もいない。
気分転換をしようとお互いのアパートを期限つきで交換出来るサイト“switch.com”に登録する。
そのサイトでパリに好みのアパートを発見したソフィは、居住者であるベネディクトにコンタクトを取る。
交渉は瞬く間に成立し、早速パリへと旅立つソフィ。
パリの街に魅力され優雅な時間を過ごすソフィだったが、そんな開放的な気分は長く続かなかった。
翌朝、吐き気を催して目が覚めたソフィは、
突然、アパートにやって来た警察によって、恋人の殺人容疑で逮捕されてしまう。
しかもソフィではなくネディクトとして・・・。
ソフィは、ベネディクトではないと訴えるが、
自分がソフィであるということを証明するものがことごとく消滅。
近隣の住民たちもソフィをベネディクトだと語り、逆に精神病と見なされてしまう。
孤立無援状態のソフィは、この窮地を脱することが出来るのか?
強烈なバイオレンス描写でフランス裏社会を描いたフィルム・ノワール
『裏切りの闇で眠れ』のフレデリック・シェンデルフェール監督が手掛けたサスペンス・スリラー。
冒頭10分で、主人公ソフィの境遇や日課(ちゃんと伏線になっている)、
パリ到着後、一夜にして殺人容疑で逮捕されるまでを一気に見せ、
あっという間にサスペンスへと引き込まれた。
その急展開と、ソフィの置かれた状況の意外さに、
「これからどうなるんだ!?」という思いが募り、
“イッキ読み”小説のように先を急ぎたくなるような心境になった。
しかし、見応えたっぷりの白昼のソフィと警部の追跡劇で、
作品自体も息切れしてしまったのか、中盤以降大失速。
それってご都合主義じゃない?
それって物理的に無理がない?
それって整合性とれてないんじゃない?
多くのマイナスが見受けられ、オチも正直あるんだかないんだか・・・。
まぁ、夢オチや二重人格者といった、
見る者をバカにしたような結末じゃなかっただけでもまだマシか?
『裏切りの闇で眠れ』もかなり荒っぽい映画だったから、
この強引な作風もフレデリック・シェンデルフェール監督の魅力なのかも。
そんなフレデリック・シェンデルフェール監督は、
女優さんを(無駄に?)脱がすのが大好きな監督でもある。
『スパイ・バウンド』ではモニカ・ベルッチを脱がせ、
『裏切りの闇で眠れ』は、オッパイだらけ。
今回もソフィを演じたカリーヌ・ヴァナッスを(無駄に?)脱がしている。
そのカリーヌ・ヴァナッスは、初めて見た女優さんだったが、
中々魅力的でした。
先述の追跡シーンを含め、2回ほど全力ダッシュシーンがあって、
走って走って走りまくる。
撮影大変だっただろうなぁ・・・。
しかも追跡する側との距離が、かなり近くていつ捕まってもおかしくない状態。
なかなかスリリングでした。
その追跡者の一人であるフォルジャ警部を演じたのはエリック・カントナ。
ずんぐりむっくりな体型だし、劇中タバコをスパスパ吸っていたので、
途中で息が上がっちゃって、若いソフィに振り切られるのかと思っていたら、
全くそんなことなく、息も切らさず犬のように追跡を続ける。
オッサン、体力ありますね!
と感心していたら、エリック・カントナって、有名なサッカー選手だったんですね。
ちゅうか、『エリックを探して』のエリックって、エリック・カントナのことだったんですね。
サッカーに詳しくないし、『エリックを探して』を見ていないので、全く知りませんでした。
追跡シーンは、そのキャリアを生かした見せ場だったようで。
そして、資料に書かれたエリック・カントナのプロフィールの一文が気になった。
「1995年には野次を浴びせたサポーターを蹴り飛ばす“カンフーキック事件”を引き起こす。
な、なんだ“カンフーキック”って。
で、調べました。
youtubeにありました。
“カンフーキック”以外のことにも触れた映像が。
これを見てから『スウィッチ』見たかった。