『ストリートダンス/TOP OF UK』
2012年1月7日より新宿バルト9ほかにて
配給:ツイン
パッと見、ドキュメンタリー映画みたいですが、
ちゃんとストーリーがあります。
ストリートダンス選手権で優勝を目指すダンスチーム“ジェイ 20”から、
突然、リーダーのジェイが脱退を表明。
ジェイの恋人のカーリーが新たなリーダーになるものの、
練習する場所の確保も出来ず、チームメイトの関係もギクシャクしてしまう。
困り果てたカーリーにバレエ教師のヘレナが、条件付でバレエスタジオの提供を申し入れる。
その条件とは、バレエの生徒たちをチームに入れることだった。
まとまりの欠いたチームを引率するだけでも大変なのに、
ストリートダンス未経験のバレエダンサーを指導することになったカーリー。
果たしてチームをひとつにまとめて、ストリートダンス選手権で優勝することができるのか?
ロックで育ってきた人間なので、ヒップホップとかストリートダンスとか、
まったく興味がないし、知識もない。
そんな状況下で、ストリートダンスを題材にした映画を楽しめるわけがないと、
見る前は思っていたが、食わず嫌いは良くありませんね、
とても面白かったです。
一発でストリートダンスに魅了されてしまいました。
映画の大部分を占めるダンスシーンは、
それぞれ動きが違っており、見ていて本当に楽しかった。
特にクライマックスでのダンスは、
始まるまで劇中の観客同様、「どんなダンスを披露するのか?」と、
ワクワクしてしまった。
そして、圧倒的なパフォーマンスに感動しちゃいました。
アクロバティックな動きをサラッとやってしまうダンサーたちは、
年少時代に「マイムマイム」を踊った程度で、
ダンス歴ゼロ&体バリカタな輩からすると、超人です。
ストーリーはありきたりだし、結果も分っている。
厳しい見方をすると、
映画としてはストーリー仕立てのミュージッククリップという域を脱してはいないとも思う。
しかし、本作に限っては、そんなことはどうでも良くなってくる。
逆に物語が凝っていない分、ストリートダンスに没頭できるし、
単純明快だからこその爽快さを得ることが出来る。
あと、主人公のカーリーを演じたニコラ・バーリーがなかなか良い。
彼女はバレエやジャズダンスは習っていたものの、
ストリートダンスの経験は全くなく、猛特訓をして体得したという。
純粋に凄いなぁーって思う。
黒のダンスブラ姿が、爽やかにエロいのも好得点です。
締まりに締まった美しいクビレに、目が何度も奪われてしまいました。
それから他の出演者の中で、注目なのはやはりシャーロット・ランプリングでしょう。
この手の映画に出演すること自体意外だけど、
流石、作品全体が締まるし、品が出るし、何よりも説得力が増しますね。
彼女をキャスティングしたのは大正解だと思う。
ダンス映画のサクセスものといえば、『フラッシュダンス』が思い出されるけど、
『フラッシュダンス』にあった“湿っぽさ”があまりなく、カラッとしている。
爽やかな後味が残る、拾い物の一本でした。
スカッとしたい方にオススメです。