『幸せの教室』
2012年5月11日より全国にて
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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大卒ではないという理由で長年勤めた大型スーパーをリストラされてしまったラリー・クラウン。
再就職先も見つからない中、地元のイーストバレー短期大学に通うことを決心する。
イーストバレー短期大学でスピーチの授業を受け持つ美人教師メルセデス。
彼女は、いつしか教えることへの情熱を失い、夫との関係もギクシャクしていた。
初めての授業に心躍らせるラリーと、重い足取りで教室に向かうメルセデス。
2人の出会いが、お互いの生き方を大きく変えていく…。
トム・ハンクスが製作、脚本、監督、主演と4役をこなしたハートフルストーリー。
トム・ハンクスが監督を務めた96年の『すべてをあなたに』がそうであったように、
今回も手堅くまとめ上げていて、これといって新しさはないが、安心して見ることの出来る一本。
本作の売りの1つであるトム・ハンクスとジュリア・ロバーツは、今回が本格的な初共演。
“本格的”とはなんぞや?と思って調べたら、
『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』で共演していた。
この作品は見ているんだけど、
ジュリア・ロバーツが出ていたシーンが全く思い出せない・・・。
富豪役?
だめだ、やっぱり思い出せない・・・。
それはともかく、2大オスカー俳優が共演!なわけですが、
あまり演技合戦という風でもない。
作品のテイスト上、その方がいいんだけどね。
トム・ハンクスもジュリア・ロバーツも気負いがなく、
リラックスした感じで演じている。
彼等からしてみたらこのぐらいの役柄は、大して苦労もせずに演じられるのでしょう。
トム・ハンクスはいつも通りのトム・ハンクスだったし、
ジュリア・ロバーツはどこかで見たことのあるジュリア・ロバーツだった。
何度も言うが、作品のテイスト上、それでいいんだけどね。
そんな安心・安定な2人以外のキャストはどうかというと、
これがなかなか良い感じなのです。
まず、トム・ハンクス演じるラリーと一緒に経済学の授業を受けるタリアを演じた
ググ・バサ=ロー。
本作でスクリーンデビューを飾っているんだが、
1983年生まれなので、そこそこな年齢。
でも実年齢よりも若く見えるし、
タリアのキャラクターの良さも手伝って、とってもキュートでございました。
このタリアとラリーに経済学を教える先生を演じているのは、ジョージ・タケイ。
「スタートレック」シリーズのヒカル・スールー役で有名な日系アメリカ人俳優だ。
ジュリア・ロバーツ扮するメルセデスのスピーチの授業で、
「スタートレック」のネタが少し出てきたりするんだが、
ジョージ・タケイへの敬意を表してという感じか?
この他、相変わらず巨大化したままのパム・グリア、
トム・ハンクスの奥さんであるリタ・ウィルソンが出演。
ハンクス・ファミリーからもう1人、トム・ハンクスの息子チェット・ハンクスも、
ピザボーイ役で出演している。
さらにメリル・ストリープの娘、グレース・ガマーも出演。
どの役を演じているかはあえて触れませんが、
母親そっくりなので、見ればきっと分かるはず。
ということで、トムとジュリアの二枚看板映画ですが、結構、脇役が注目だったりする。
物語は、どん底からの這い上がり系の出来すぎポジティブ展開。
現実でもラリーのように上手くことが運ぶはず!
なんて思うほど初心な心は既に持ち合わせていないが、見ていて心地よいのは確か。
まぁ、王道ですな。
リアルな世界が辛いだけに、映画の中ぐらい夢見させてよ。
ちゅうことで、息抜きには最適な一本です。
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