『ブレイクアウト』
2012年6月23日より新宿バルト9ほか全国にて順次公開
配給:クロックワークス
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ダイアモンドディーラーのカイルは、
妻のサラ、難しい年頃の娘エイヴリーと共に大豪邸で暮らしていた。
ある日、武装した男女4人が豪邸に押し入り、
カイルにダイヤモンドが入っている金庫を開けるように迫る。
しかし、どんなに脅されてもある秘密を抱えるカイルは、
金庫を開けるようとはしなかった。
また、サラにもカイルに打ち明けられない秘密があった。
そして、事が思うように進まない犯人たちの関係にも綻びが見えはじめ・・・。
舞台はほとんど豪邸内。
少ない登場人物。
限られた条件内で物語が進行するサスペンスで、
職人気質のジョエル・シューマッカー監督が、手堅く、コンパクトにまとめあげている。
しかしながら、逆に言えばオーソドックス過ぎて目新しさは何もない。
カイルの秘密もすぐに、というか最初からわかるし、
犯人たちの仲違いもよくあるパターン。
犯人アホだし。
ニコラス・ケイジ、ニコール・キッドマンという二大オスカー俳優初共演にしては、
ちょっと寂しい内容。
さて、その二人ですが、流石は安心、安定の演技ですね。
この二人で特筆すべきは、ニックのハゲとニコールの皺が目立たないってことでしょうか?
撮影時、43〜44歳だと思うんだが、ニコールは綺麗でした。
役柄上、仕方がないけど、ニックにはもう少し弾けて欲しかった・・・。
しかし、なんですね、二大俳優を擁しているし、
監督も多くのヒット作を手掛けてきたジョエル・シューマッカーだというのに、
この作品、アメリカでは限定公開。
なんで?
ニコールは『ラビット・ホール』とか、
賞に絡むようなアート系の作品にも出ているからまだいいが、
ニックの方はちょいと心配だ。
元々、ジャンル映画にも積極的に出演しているけど、
最近の主演作にこれといったヒット作がない。
(『キック・アス』は主演じゃないし)
調べてみたんだけど、2010年以降、主演作がマジでこけまくっている。
■『魔法使いの弟子』
ジェリー・ブラッカイマーとの6作目のコンビ作で、初の初登場3位に甘んじた。
■『デビルクエスト』
全世界では製作費以上の興行成績を収めているが、
アメリカでは製作費の半分ぐらいの収益しか上げていない。
■『ドライブ・アングリー』
こちらは大コケ。
2011年2月の公開当時、『アバター』以降の3D映画として最低のオープニング成績。
■『ハングリー・ラビット』
アメリカ限定公開。
この限定公開ってのが、本当に分からん。
アメリカでは、41万ドルしか稼いでいない。
成り立つのか!?
■『Ghost Rider: Spirit of Vengeance』
『ゴーストライダー』の続編で、日本では来年2月に公開予定
アメリカでは、2012年3月に公開され、前作の半分ぐらいのオープニング。
アメリカでは製作費に届かないも、全世界ではそこそこ儲かっている。
ニックが最後に全米ナンバー1に輝いたのは、2009年3月公開の『ノウイング』。
このままB級映画スターになってしまうのだろうか?
別にブロックバスターでなくてもいいから、
『月の輝く夜に』『リービング・ラスベガス』のような、
演技重視の映画にも出て欲しい。
【余談】
今回で、本サイトの【伊藤Pの部屋】のカテゴリーが#666となりました。
遂にダミアンに辿り着きました!!
次は星野鉄郎を目指します!