2012年08月27日更新

秋川渓谷

早いもので8月も終盤に差し掛かりました。
今回は先日の「称名寺」に引き続きまして、夏の思い出をひとつ綴ってみたいと思います。


称名寺に行った翌週の金曜日に1日だけ夏休みを取った。


さて、どこに行こう?


あまり遠出をする金銭的な余裕もないので、近場で考える。
都心は日々お勤めで日参しているから、行くなら西の方。


ほぼ毎週「アド街ック天国」を見ているんだが、
今年の春に「青梅」を取り上げていたことを思い出す。


オンエアを見たときは見どころ満載で面白そうと思ったんだが、
肝心の詳しい内容をほとんど覚えていない。
しかも、今は夏だ。
青梅といえばの梅の時期じゃない。


それでも一応、本屋で旅行の本を読んだり、
ネットで調べてみたりもしたんだが、どうもピンとこない。


どうしようかなぁーと思案していたところ、
ふっと7月下旬に放送された「秋川」の回の「アド街ック天国」を録画していたことを思い出す。


方向的には青梅と一緒だし、
いいかも!ってことで、さっそく視聴。


BBQが有名だが、それ以外にも見どころは多々あるようなので、
結果、秋川行きに決定した。


翌朝、吉祥寺駅から中央線に乗り、
立川駅で五日市線に乗り換え、揺られること1時間、
10時15分ぐらいに武蔵五日市駅に到着した。


この駅は、五日市線唯一の終点にして、唯一の高架駅だ。


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ホームの先の線路はすぐに車両止めがある。
ブレーキが壊れちゃったりしたら大変だ!


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駅から出てまず向かった先は、駅の目の前にあるレンタルサイクル店「グリーン・チャージ」。


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秋川は、観光スポットが密集していないので、徒歩での移動は困難。
バスという手もあるが、いちいちバスの時間を気にしながら行動するのは嫌だ。


なので、「アド街ック天国」で紹介されていたレンタルサイクルを利用しようと事前に決めていた。


店に入ると「アド街ック天国」に出演していた店主のおばちゃんがいた。
なんだかちょっと嬉しい。


自転車を借りたい旨を伝えると、やたらと電動アシスト自転車を勧めてきた。
「ここは都会と違って、坂が多いから普通の自転車だと辛いよ」
「普通の自転車を借りた人は、大体後悔して帰ってくるよ」
「移動距離も長いから、電動の方が時間的にも楽だよ」
などなど・・・。


そりゃ、電動アシスト自転車の方がいいんだけど、
1日借りるとなるとレンタル料が普通の自転車の倍になるんだよね・・・。


1000円あれば、あれも買えるし、これも買えるし・・・と、
貧乏性が出てしまいまして、結局、普通の自転車をチョイス。


おばちゃんはちょっとがっかり気味だったが、
金額の問題だけでなく、健康的にも自力の普通自転車の方がいいかなって。


手続き完了後、おばちゃん自家製の推奨サイクリングマップを2種類借り、
いざ、出発!


「アド街ック天国」を見た時に、どうしても行ってみたいと思ったところがあった。
それは、「大悲願寺」。


この寺は鎌倉幕府を開く前年1191年に(現在、鎌倉幕府が開かれた年号は諸説ある)、
源頼朝の勧請(カンジョウ:神仏の分霊を他の場所に移しまつること)によって建立された寺だ。


ちょうど司馬遼太郎の「三浦半島記」を読んでいたというのもあり、
最近、鎌倉時代が妙に気になっていたうえ、
「アド街ック天国」で江戸時代に彫られたという観音堂の彫刻を見て、これは拝まねば!!となった。


五日市街道を東へと進むと秋川の上にかかる「いつかいちばし」がある。


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橋上からの眺めは、なかなかワイルドだ。


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さらに進むと今度は、折り返してきた秋川を眼下に見る「新秋川橋」だ。


ここからの景観も良い。


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それにしても、秋川の水は綺麗だ。


「新秋川橋」を越えてしばらく進んで左折。
このルートは、大悲願寺に行くには、ちょっと遠回りなんだが、
「グリーン・チャージ」のおばちゃんが、普通自転車向けに推奨してくれた比較的勾配の少ないルート。


ほどなく五日市線の踏切を渡り、左折し、しばらくすると大悲願寺に辿り着いた。


こちらは本堂前の中門なんだが、閉じられていた。


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その横には仁王門が。


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仁王門の両脇に祭られている仁王像は、
関東一の大きさを誇るという「称名寺」の仁王像に負けないぐらいの迫力だ。


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仁王門をくぐると観音堂が立ちはだかっている。


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この観音堂には、江戸時代に建立された建物で、
中央に龍、向かって左に天国、右に地獄の精巧な絵が彫られている。


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さらに観音堂の左右側面、後ろ側にも同様の彫刻を見ることが出来る。


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よく初七日、四十九日といった法要を耳にする。
仏教では、人間は死後、冥土で極楽へ行けるか、
地獄行きになるかの裁きを受ける。


その裁きをするのが、有名な閻魔大王ほか、十人の王たちで、
裁きは7日ごとに7回行われる。


7日目、三途の川を渡って最初に裁きを受け、それをあと6回繰り返す。
49日目、最後に裁くのが閻魔大王だ。


彼が極楽か地獄かの判断を下すわけだが、
行く先が決まらない間は、死者の魂は宙を彷徨っているので、
7日ごとに故人と縁ある人たちが、供養をして魂を励ます。


これが、初七日、四十九日の法要にあたる。
7日毎、7回の供養が簡略化されて、初七日、四十九日が一般的に残ったらしい。


霊は亡くなって49日経って、やっと仏になれる。
だから、香典を包むとき、通夜から四十九日までは「ご霊前」で、
それ以降が「ご仏前」。


あっ、もちろん後で調べて知りました!


観音堂のはす向かいには、鐘楼がある。


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大晦日には除夜の鐘を打ち鳴らすのかな?
都会と違って、厳かな鐘の音が聞こえるんでしょうね。
鐘楼の向かいには、巨大な大杉の木がそびえ立っている。


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大きすぎて写し切れない大杉と鐘楼の間の道を行くと、大悲願寺本堂がある。


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本堂の脇には弘法大師(空海)の石像が。


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つまり、大悲願寺は真言宗派の寺ということだ。
日本の宗教とか正直サッパリわからんのだが、
最近、少しずつ勉強している。
(新興宗教じゃないよ)


観音堂の奥には乳牛供養塔と刻まれた石碑が。


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説明書きが何もなく、なんの供養塔なのかよくわかりません。
字から推測するに家畜の供養?
それとも母乳?
母乳は牛乳じゃないよね・・・。


この供養塔の脇には階段があり、
少し登ると大悲願寺の裏にある庭園が伺える。


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階段近辺には無数の石像があった。


石像群というとちょっと不気味だったりするけど、
大悲願寺の石像はどれも柔和で優しい感じがする。


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この石像群がなんなのかよくわからなかったんだが、
後で調べたら「お砂踏み霊場」といって、この石像たちを巡りお参りすれば、
四国八十八ヶ所霊場をお参りしたのと同じ御利益があるらしい。


観音堂の真ん前にも大きな杉の木があります。


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この写真、よく見ると下の方に赤い何かが写っている。


まぁ、太陽光の加減とかで写りこんだのでしょう。


この大杉の右手には、
水子の霊を供養しているのか、お地蔵さんがあったりました。


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中には首のないお地蔵さんもあり、ここはちょっと物悲しい感じが漂っていた。


大本願寺の次は、近くにあるという「横沢入里山保全地域」に向かう。
ここは「グリーン・チャージ」のおばちゃんが何気なく教えてくれた湿原だ。


場所が定かではないうえ、道標もなにもない。
五日市線の線路沿いの道を戻って、たぶんここ?と思しき一本目の道を左折。


数秒でちょっとした山が見えてきた。


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どうやら大悲願寺の裏山で、
「お砂踏み霊場」の一角のようだ。


たいそう視界が開けていて、ちょっと異様なんだが、
気にせず進むとビンゴ!「横沢入里山保全地域」に辿り着いた。


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湿原に入って左側に道があった。


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進むと「草堂ノ入」という看板が。


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どうやらこの道の奥に溜池があるようだ。


当然、行ってみたいわけだが、看板の“マムシに注意”が、戦意をやや喪失させる。


しかし、蛇はこちらからそれ相応の攻撃を仕掛けない限り、
襲ってはこないはず。


せっかく来たんだから、ということで突き進む。


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毎度のことだが、終点が分からないこの手の道を歩くのは心細い。
次の曲がり角まで行ってみて、まだまだ道が続いていそうだったら引き返そうと思うこと数回、
結局、最終地点まで来てしまった。


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そして、そこには看板に書いてあった通りの溜池が。


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一見、何もいないようだが、
よーく見てみると、溜池にはよくわからない生物がたくさん生息していた。


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聞えてくるのは、虫の飛び交う音のみ。
ここが東京都であるということが嘘のようだ。


なんて思いに浸っていると、蚊に食われまくり、そそくさと退散!


湿地帯に戻ると、子供たちが何やら捕獲しようとしていた。


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本当は採集しちゃいけないんだけど、大目に見てあげたい。


家にこもってテレビゲームしている子供たちなんかより、
こうやって自然に触れ合っている方が健全だ。


そんな風に思ってしまう時点でオッサンなんだろうな・・・。
でも本当にこういう子供たちがまだいるってのが、とても嬉しかった。


少年たちが、生物をお目当てにやってくるだけあって、
この湿地帯には様々な生き物が生息していた。


バッタ


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トンボ


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そして、湿地帯の中ほどに標識があり、そこに地下壕跡という文字が!!
「穴フェチ」としては、見過ごせません!


標識に書かれた地点に行ってみると、ありました!穴が!!


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立ち入り禁止のロープが張られていたんだが、
構わずまたいで、穴の方へと登ってみた。


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完全に塞がっていました。


なかなか魅力的な湿地帯を後にして、
次に向かったのは五日市街道沿いにある「近藤醸造 キッコーゴしょうゆ」。


普通だったら絶対にスルー・・・というか気にも留めないんだろうけど、
これまた「アド街ック天国」で紹介されていた老舗で、
(何気に)醤油好きとしては、行かないわけにはいかない。


iPhoneのマップで調べるとそんなに遠くない感じだったが、
結構、距離があった。


炎天下の中、ペダルを漕いで到着。
歴史を感じる木造の醸造倉だ。


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倉の隣にある醤油販売店に入り、物色した結果、刺身にあうという五郎兵衛醤油を購入。
刺身が大好きなので、醤油の消費の大部分が刺身だったりするんだよね。


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それにしても、「アド街ック天国」の経済効果は凄いぞ!
ちゅうか、お前、「アド街ック天国」の思惑通りに動いてるだろ!!!
なんて、自己分析をしていると、腹が鳴った。


時計を見ると、12時過ぎ。
そろそろ昼飯の時間だ。


「近藤醸造 キッコーゴしょうゆ」に来る途中、
大勝軒とかがあったが、なにも秋川に来て池袋のラーメンを食うことはない。
大勝軒だったら地元吉祥寺にもあるし、勤務地の銀座にだってあるじゃないか!


でもそれ以外、これという飲食店はなかった。
そこで、お薦めは地元の人に聞くのが一番!ということで、
「近藤醸造 キッコーゴしょうゆ」の店員さんに「この辺で美味しい食べ物屋さん」を尋ねてみると、
「加賀屋というお蕎麦屋さんがありますよ。うちの醤油を使ってもらっています」という返答が。


「うちの醤油を使ってもらっています」ってなコメントが、ちーと引っかかりはするが、
刺身の次に蕎麦が好きなんで、蕎麦屋は願ったり叶ったり。
早速、行ってみることに。


五日市街道を武蔵五日市駅方面に戻り、数分後、「加賀屋」の案内板が左手に。
案内板通りに進むこと数分、住宅地の中に「加賀屋」がありました。


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これは、地元の人に聞かないとわからんわ・・・。


店内に入り、ビールと盛り蕎麦をオーダー。
なんと無料でちょっとした天ぷらをつけてくれるというので、それもお願いした。


ビールのアテは、トマト。
これがなかなか美味い。


ビールで喉を潤していると、蕎麦が運ばれてきた。


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今まで見たこともないような極太の蕎麦だった。


サービスの天ぷらは大葉、ヤングコーン、茄子。


蕎麦は太いのでモサモサしているかなとも思ったが、
そんなことはなく、コシがしっかりとあった。


因みに蕎麦の中でもっとも嫌いなのが、コシのない軟な蕎麦。
(例えて言うと、超有名な某立ち食い蕎麦屋の蕎麦とかまるで駄目だな)


天ぷらも地場野菜なのでしょう、カラッと揚がっていてとても美味しかった。


腹を満たした後は、運動だ。


「グリーン・チャージ」のおばちゃんのルートマップにある、
秋川の川沿いに走るコースに行くべく、ひたすらチャリを漕ぐ。


かなり急な坂を上り切り、下り道をノンブレーキで一気に下ると秋川の畔に。


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川辺では甲羅干しをする人やバーベキューをする人たちで賑わっていた。


中には岩の上からダイブする少年もいた。


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秋川の水は透き通っていて、濁りなし。
本当に綺麗です。
川には稚魚がたくさん泳いでいました。


暫し、秋川をボッーと眺めた後、「大悲願寺」に続き寺を目指す。


現在地点から近い「広徳寺」だ。


しかし、いざ行ってみると、
広徳寺は、角度何度?という坂の上にあった・・・。


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さすがにチャリで登るの無理なので、
道路脇に自転車を停めて徒歩で坂を上がると、素敵なかや葺屋根の門が出迎えてくれた。


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門の横にある解説を読むと、これまた鎌倉と縁のある古刹だった。


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境内に入ると、堂々たる風格を漂わせた山門が。


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苔の生えたかや葺屋根に威厳を感じずにはいられない。


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山門をくぐると本堂があり、
その本堂に向かって手前左手に何やら建物が。


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中を覗くと観音様が。


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どうやら観音堂のようだ。


観音堂の対面には鐘楼が。


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本堂の屋根もかや葺で、その剥げ具合がまた良い味を出している。


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本堂の前にはシダに覆われた木がありました。
パラサイトです・・・。


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木といえば、山門の後ろに巨大なイチョウの木が二本立っている。
壮観です!


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イチョウの木の枝ぶりは、なんだか『スリーピー・ホロウ』みたいです。


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よく見ると銀杏がなっていました。


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そして、本堂の裏にも素晴らしい木が。


都内最大のタラヨウの木。


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あまりこれまで木を意識したことはなかったんだけど、
大悲願寺の大杉といい、ここ広徳寺のイチョウ、タラヨウの木といい、
巨木には不思議な魅力がある。


神秘的だ。
これからは木を意識しながら生きていこう。


情緒溢れる寺の後は、秋川へと戻り、
しばらく撮影も忘れてサイクリングを楽しむ。


平日だが、さすがは夏休み、バーベキューを楽しむグループがかなりいた。


次に向かったのは、瀬音の湯。
温泉だ。


結構な発汗量だったので、ここでひとっ風呂浴びておきたい。


瀬音の湯に行くためには、檜原街道(五日市街道は武蔵五日市駅前から檜原街道になる)に出なくてはならないんだが、
秋川から檜原街道への道がなかなか過酷で、
広徳寺前の坂よりもさらなる急坂が待ち受けていた。


漕いで登ることはとてもとても無理なので、
下りて自転車を引きながら上がっていく。


で、上がった先の目の前にあったのが、松村精肉店。


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店先には「秋川牛」ののろしが。


そういえば、「アド街ック天国」で、秋川には精肉店が多く、
秋川のブランド牛があるといっていたっけ・・・。


対面ケースを見ると秋川牛コロッケがある。


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これは食べねばと購入。
ソースはいりますか?と店員さんに問われたが、
そんなものはいらない。
素材の味を楽しむのだ。


美味かった。


秋川牛コロッケを胃袋に収め、再び自転車を漕ぎ始めたんだが、
坂がそれなりにあるうえ、檜原街道の歩道がかなり狭い。


条例では、自転車は歩道を走ってはいけないんだけど、
この道は交通量がかなりあるし、道幅は広くないし、カーブも多い。


車道を走る=交通事故に遭う可能性大。


前からこの条例は、杓子定規にはいかんだろ!と思っていたが、
その通りだ。
自転車の車道走行は、道によっては危ないよ。
一律に定められるものじゃない。


優雅にサイクリングという気分でもないなか、
早く着かないかなと思うこと数分、
瀬音の湯へと繋がる橋が見えて来た。


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しかし!駐輪場はその橋を脇に見つつ、坂を上がって迂回した先にある。
で、この坂道がかなり危険だった。


狭い、見通しが悪い、交通量が多い、しかもトラックばかり。


疲労もあったので、無理をせず、橋の入り口にチャリを停めて、
徒歩で瀬音の湯へ向かうことにした。


秋川にかかる橋は「いしぶねばし」というらしい。


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橋の中ほどで、川を見ている人がいた。
何があるんだろう?と思ってみてみると、
岩から若者が飛び込んでいた。


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落差はさっきの岩の倍以上か?


たぶん、自分は飛び込めないなぁ〜。


橋を渡り、整備された山道を少し行くと瀬音の湯へと辿り着く。


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結構、混んでいた。
内風呂と露天風呂の二つだけという、
その知名度、規模感からするとやや物足りない気がしなくもないが、
珍しく半身浴で30分ぐらい露天風呂に浸かっていた。


風呂から出て、隣接するお土産屋さんに行ってみる。


ちょっと変わった形のゴーヤや、
激安だけど美味そうなきゅうりとかに触手が伸びるも、かさばる。
帰りのことを考えると購入までには至らず。


こういう時は、車だったらなぁーと思う。


野菜を諦め、物色を続けると、小さい紙袋のパッケージ「七味」があった。


これまた「アド街ック天国」で紹介されていた、
90歳のおばあちゃんが手作りで作っている七味に間違いない。


是非買いたいと思っていたので、迷わず手に取る。
さらにこれまた「アド街ック天国」で取り上げられていた刺身こんにゃくも購入。


今夜の酒の肴がゲットできた!と満足な気分でいると、
陳列棚に醤油が。


まさにさっき“わざわざ”買いに行った「近藤醸造 キッコーゴしょうゆ」だった・・・。


ガビーーーーン!!!!とショックを受けるも、
こっちの方が7円ほど高い!と無理矢理気持ちを宥める。


ちょっとショックな買い物を済ませ、次はどこへ行くんだっけ?


あっ、こんにゃく屋さんだった!!
いま、こんにゃく買ったばかり・・・・


失敗という烙印を背負いながら、
毎度で申し訳ないが、「アド街ック天国」で取り上げられていたこんにゃくのお店、
「一穂のこんにゃく店」へとチャリを走らせる。


このこんにゃく屋さんは、「アド街」曰く、
たくさんの試食品を出してくれるという触れ込みだった。


瀬音の湯からものの数分で到着。


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店内に入るとさっき買った刺身こんにゃくが・・・。
しかも若干安い・・・。


泣けるぜぇ〜。


涙を流していると、店員さんが「アド街ック天国」の通り、4品もの試食品を出してくれた。


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「えっ?これ全部試食なんですか?」なんて、
「アド街」見ていませんでした!!!!知りませんでした!!!ってなフリをしながら、
こんにゃくを口に入れてみる。


うっ、美味い!!!!!!


特に醤油で煮込んだこんにゃくが美味だった。


そのこんにゃくを買おうかと思ったんだが、
煮込むの面倒くさいという無精な気持ちがもたげ、
結局、調理不要のこんにゃくそばを購入。


ふっと見ると店先の台の上にチラシが置いてあり、
「グリーン・チャージ」の文字が。


「グリーン・チャージ」のおばちゃんのルートマップにも、
観光スポットとして、一穂のこんにゃく店がしっかり明記されているので、
お互い持ちつ持たれつというところなのでしょう。


そして、そのチラシを何気なく見ていて、あることに気が付いた。
「グリーン・チャージ」の営業時間が17:00までとなっているではないか。


時計を見ると16時半。
iPhoneのマップでここから「グリーン・チャージ」までの距離を調べると5キロぐらい。
平坦な道だったら余裕なんだろうけど、ここは勾配の激しい秋川だ。


もしも17時を過ぎてしまったら、おばちゃんに迷惑がかかってしまうかもしれないし、
延長料金だって取られてしまうかもしれない。


というこで、ダッシュで帰ることに。


檜原街道は瀬音の湯に向かう際に、交通量が多いってことを学んでいたので、
帰りは現在地点の一穂のこんにゃく店がある、小道「星竹通り」を通ることに。
この通りは檜原街道と並走しているのだ。


何度か自転車から降りなくてはならないぐらいの坂があったが、
下りの坂も結構あった。


下りはほぼほぼノンブレーキの直下行。
これがかなり気持ちいい。


下りが多かったせいか、
「グリーン・チャージ」まで、残り1キロぐらいの地点で16:50ぐらい。


余裕だ。


残り時間を有効利用するべく、
店の入り口に貼られた激安チラシが、思わず目に留まってしまった製麺店「寿美屋」に入店。


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結局、店先のチラシにあったゆでそうめんではなく、
「一度食べたら忘れられない味」とかいてあった中華そばと寒そうめんを購入。


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買い物も終わり、いざ、「グリーン・チャージ」へ。


到着時間ジャスト17:00!


素晴らしい!!
流石、俺。
と、自画自賛。


「良かったです、閉店までに戻ってこれて」とおばちゃんに伝えると、
「夏場はね、6時までなのよ」というコメントが・・・。


急いで戻ってきた意味がないではないか・・・。


まぁ、それなりに疲れたし、これから電車に乗って吉祥寺まで帰ることを考えたら、
ちょうどいい時間かもしれないと、自らを納得させる。


で、絶対におばちゃんから電動アシスト自転車にしなかったことを突かれると思ったら、
案の定だった。


確かにおばちゃんの言うとおり、秋川は坂が多い。
しかも急坂。


でも、自分は後半とはいえ30代だし、まだまだ体力的にもそこまで衰えていないので、
普通の自転車で十分だった。


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もう少しお年を召した方とかだったら、電動アシスト自転車の方が良いでしょう。


おばちゃんと「どこに行ったの?」、「あそこに行った」なんていうお喋りをしてから、
地元へ帰るべく、武蔵五日市駅へ。


電車の時間を知らせる電光掲示板を見ると、
次の電車まで少し時間があったので、駅に直結しているコンビニに立ち寄ってみる。


すると、地酒が売っていた。


瀬音の湯のお土産コーナーでも売っていたんだが、
重たいので買わなかった。


しかし、もう電車に乗って帰るだけなので、多少重くても良いってことで、
千代鶴の純米酒を購入。


これも「アド街ック天国」で紹介していたな・・・。


今回の秋川ツアーは、はっきり言って「アド街ック天国」で紹介されたところにかなり行った。
昼の蕎麦屋以外、全部そうかもしれない。


この番組よく見ているけど、見た後、実際にその地に行ったことはなく、
初めて実践した形となった。


ちょっと番組スタッフの思惑通りってのが癪だけど、
楽しかったし、これはこれでありかな。


日本酒を抱えなが五日市線に乗り、行き同様、立川で中央線に乗り換え吉祥寺へ。


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おばちゃんあり、寺あり、醤油あり、蕎麦あり、温泉あり、こんにゃくあり。
なかなか濃厚な秋川ツアーとなりました。


帰りの電車の中で大悲願寺を調べていたら、
参勤交代の途中で伊達政宗が立ち寄っていた。


萩の花が咲いていて、あまりの美しさに宮城に戻ったのち、
政宗は萩の花をもらえないか?という手紙を大悲願寺に送っている。


伊達政宗といえば仙台。
仙台の銘菓といえば萩の月。


もしや、大悲願寺が萩の月の由来!?
と思って調べてみたが、残念ながら違かった。


萩は宮城の県花で、萩の月はそこから名付けられたようだ。


とはいえ、大悲願寺→伊達政宗→萩→宮城の県花という流れは、
ひょっとすると意味があるのかもしれない。


さらに萩を調べたら、なんと武蔵野市の市民の花でもありました。


さらに因みに、わたくしの父方の実家は鎌倉。
母方の実家が仙台。


大悲願寺は鎌倉幕府の開祖・源頼朝が勧請した寺。
そこに訪れた伊達政宗は仙台、青葉城の主。


なんだか縁を感じずにはいられません。
そんな感慨に耽ることが出来る秋川。
楽しかったです。


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そして、「アド街」ありがとう!!!

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コメント (1)

oyaji:

毎回楽しみにしています。御霊前とご仏前、なるほど勉強になりました。
大悲願寺、こんにゃく、蕎麦、そうめん・・・秋川渓谷に今度行ってみようと思います。ありがとうございました。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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