「ありがた山」の次にやって来た「威光寺」。
このお寺のウリは「弁天洞窟」。
先日、本屋で「ニッポンの洞窟」という本を発見。
早速手に取ってページをめくると一番最初に紹介されていたのが、
この「威光寺」の「弁天洞窟」だった。
お寺の境内に洞窟があり、そこに入れると書いてあるではないか!
“穴があったら入りたい”のは、佐藤アサトも一緒。
意見が一致したので、やって来たのでした。
まず本堂の横にある受付で入場料300円を払い、
おばあちゃんからローソクとマッチを受け取る。
一応、昨年の震災直後の懐中電灯不足時に、
100円ショップで買った豆球の懐中電灯を持参してはいたが、
ここはやはりローソクでしょう。
本堂向かって右奥に進むと、ありました!
橋の向こうに洞窟らしき穴が!
橋を渡って近づくと、洞窟というよりは、隧道ぽい趣だ。
入口の横には案内板があったんだが、
洞窟の中に何があるのかあまり知りたくなかったので、
ほとんど見なかった。
しかし、佐藤アサトは熟読していた。
その間に入口付近を撮影。
むき出しの岩壁と苔が素敵です。
中でも写真を撮りたかったので、ローソクを佐藤アサトに託し、
彼を先頭にしていよいよ突入。
洞窟に入って突き当たると、左右にカーブがある。
右のカーブを行くとその側面にはやぐらがあり、そこには石仏が祀られていた。
フラッシュによって明るくなっているが、
この時点で入口から差し込む自然光は届かず、真っ暗。
ローソクの火だけでは、かなり暗く、視界は数メートル。
ローソクの火はちょっとした空気の流れで消えてしまいそうだ。
仮に火が消えたら完全に真っ暗。
その状況下で、ローソクに再び火を灯すことが出来るのか!?
多分、無理。
そんな恐怖心からか、ローソクを託された佐藤アサトは、
洞窟に入ってからというもの、「やばいっすよ」を連発していた。
カーブを曲がりきると左手に階段が。
かなり酷いアングルですが、本当に暗くって、
ほとんど当てずっぽうで撮っていました。
おまけに暗すぎてオートフォーカスだとピントが絞れず、
シャッターが落ちない。
マニュアルで撮るしかないんだけど、
暗いからピントの合わせようがない。
この後に掲載する写真の中には、
どうしようもないアングルや、ピントがぼけているものもありますが、
外付けのフラッシュや照明がない状況下だったので、
その点、ご理解いただければ幸いです。
さて、階段を上がりきると、何かが祀られている。
近づいて写真を撮ると、七福神の一人、大黒天様でした。
上がってきた階段を降りた正面は、天井が低くなっており、
そこをくぐるとちょっとしたドームみたいなところに出た。
これまた適当にシャッターを切ると、
フラッシュの光の中に突如、蛇の鱗が!!!
その瞬間、佐藤アサトは「うわぁ!」と、
とても明日39歳になるとは思えないような情けない声を発していた。
闇雲にシャッターを切ってみるとフラッシュの光で、
下は池になっていること、
我々は橋の上に立っていること、
そして、壁面には蛇の彫刻が彫られていることが分かった。
胴体があるなら、頭もあるはず。
蛇の頭を探すべく、シャッターを切ること数回。
反対側にありました。
ローソクの火を蛇の頭の方に向けると、
炎の揺れによって、蛇の頭が動いているように見えた。
これにも佐藤アサトは敏感に反応していた。
洞窟に入った時から「もしや?」とは思っていたが、
この時点で、「佐藤アサトはびびっている」と確信した。
その証拠ともいうべき写真がこちら。
へっぴり腰です。
しかも汗びっしょり。
この写真は、たまたま撮れたんだが、後で撮った写真の確認をした際に、
2人で見て大笑いでした。
でもね、本当に暗いんですよ。
腰が引けても仕方がない。
載せている写真はフラッシュ焚いているから明るく見えるけど、
フラッシュなしで、ローソクの火だけで写真を撮るとこんな感じ。
さて、蛇の池を後にして直進すると、また左右にカーブがあり、
円状になっているようなんだが、
歩いているうちに完全に方向感覚を失ってしまった。
この間、弁財天とかかれた社のようなものや石仏像がいくつか祀られていた。
たぶん、こっちはまだ通っていないだろうと思われる道を行くと、
また蛇がいた。
なんでこんなに蛇がいるのかというと、
ここは才能・財産の神である弁天様が祀られている「弁天洞窟」だから。
弁天様は、古代インドにおける川の神(女神)で、
川の流れが蛇や龍をイメージすることから、蛇・龍信仰と合体したのである。
同じく弁天様が祀られている江の島には、龍の石像がいくつかあった。
このように弁天様と蛇と龍は近しい存在なのだ。
そんな蛇の向かい側には、ぽっかりと穴が開いていて、
最初の蛇、橋、池が見える。
2つ目の蛇のちょっと先には、弘法大師の石像があった。
弘法大師を過ぎると、ほどなく出口なのだが、
先ほどは「弁天洞窟」に入ってすぐのカーブを右に行ったので、左はまだ攻めていない。
「せっかく来たんだから、全部見たいじゃん。行こうよ」
ということで、また洞窟内を突き進む。
流石に2回目ともなると勝手が分かってきて、
先よりもいいアングルで写真が撮れた。
1匹目の蛇。
2匹目の蛇の方に通じる穴。
2匹目の蛇と弘法大師の石像。
その間にあるちょっとした空間は、
後で知ったが金洗いの井戸だ。
1回目よりも早足で進み、出口へと向かった。
いやー、穴フェチを十分満足させる洞窟でした。
2回も洞窟の中を歩いたので、今だったら一人でも行けるけど、
いきなり一人で行きなさいと言われたら、ちょっときつかったと思う。
それぐらい「この先に何があるんだろう?」と不安に思うような、漆黒の闇のトンネルだった。
「ありがた山」と「弁天洞窟」。
初っ端2つがいきなりメイン級のスポットでしたが、
ミステリアス稲城には、もうひとつあるのですよ!
洞窟が!
こちらも先の「ニッポンの洞窟」に掲載されていた洞窟で、
「穴澤天神社」にある。
もちろん、行きました!
続きは、「ディープツアー2012 稲城 PART3」へ。