『グレイヴ・エンカウンターズ2』
2013年2月9日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて
配給:『グレイヴ・エンカウンターズ2』上映委員会
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超常現象を追跡するリアリティ番組といいながらも、
実は、視聴者を怖がらせるフェイク映像を撮ったTV演出によるただのヤラセ番組である
「グレイヴ・エンカウンターズ」。
MCのランス・プレストンら番組スタッフが、廃墟と化した精神科病院へ潜り込み、
超常現象と遭遇するホラー映画『グレイヴ・エンカウンターズ』。
本作はその続編なんだが、
今から10年前、『グレイヴ・エンカウンターズ』という映画が製作され、世に出た。
その映画がフェイク・ホラーであることは知られていたが、
映画学校でくすぶっていた若手映像作家アレックスは、
ランス・プレストンを演じたショーン・ロジャーソンをはじめ、
出演者たちが本当に行方不明になっていると確信する。
という設定で、ちょっと趣向を凝らしている。
でもって、続編の主人公であるアレックスは、
その確信が事実であったことを突き止め、
事件を追跡したドキュメンタリー・ホラーを撮り、
映画監督として一発当てようという野心を抱く。
それで、よせば良いのに仲間を引き連れ、廃病院への潜入ロケを試み、
案の定、悲惨な結果になるというお話。
まず、前半がとてつもなくダルい。
下らんパーティやら映画撮影シーンを見せられ、一向に話が進まない。
30分ぐらいしてやっと廃墟突入ですよ。
90分ぐらいのホラー映画で30分もホラーなしって・・・。
やっと廃墟に入るわけですが、
前作を見ていれば、大体何が起こるのかは分かってしまう。
劇中、主人公たちがある部屋で少女と出会う。
「そこで何をやっているんだ」と近づく。
見ているこちらは、「あっ、その少女の口、裂けるよぉ〜」って。
で、やっぱりガァ〜って口裂けて、登場人物たちは猛ダッシュで逃げる。
見慣れた展開だ。
ちゅうかさ、アレックスは『グレイヴ・エンカウンターズ』見ているんだよね?
この後も前作と同じような展開が続き、正直、あんまり怖くない。
しかし、ある人物と遭遇してから、突然、転調する。
物語はもちろんのこと、映画の作風までもが変わってしまうのだ。
あまり書くとネタバレになるから書かんけど、
なんか弾けるというか、フィーバー状態。
バリバリCG使っているし、カットもガッツリ割っちゃっている。
これじゃ普通の劇映画じゃんと思ってしまうんだが、
今回もPOVスタイルで撮影していて、問題の後半部分もそれは崩してはいない。
これが良いのか、悪いのか?
まぁ、とやかく言いたくなる映画ではありますが、
スタッフが、一生懸命、前作とは違うもの、
今までのPOV作品にはないものを目指して作ったことは伝わってきました。
ところで、実のところ、オバケさんたちの目的はなんでござんしょか?
顔が自主規制な分、視線が股間にいっちまうぜ!