2013年05月08日更新

親の井稲荷大明神

5月2日(木)、yahoo!ニュースに「井の頭公園の神社全焼 放火の疑い」という見出しが。


思わず「何!!!」と叫びながら、すぐさまニュース記事を閲覧。
どうやら「親の井稲荷大明神」が、燃えてしまったようだ。


「親の井稲荷大明神」は、有名な「井の頭公園 弁財天」の対岸、
鬱蒼とした林の中にあり、こじんまりとしているので井の頭公園を訪れた人は、
割とスルーしてしまいがちなマイナーな存在だ。


IMG_1479_R.JPG
「親の井稲荷大明神」は写真の右側の林の中にある。


しかしながら地元民としては、何度も拝みに行っている馴染みの神社で、
【散策の部屋】「三鷹市 PART4 井の頭公園2」でも少しだけ取り上げている。


それが燃えてしまうなんて、しかも放火だなんて・・・ショック。


翌日、どんな有様か見に行った。


IMG_1477_R.JPG


無残です・・・。


なんてことをしやがるんだよぉ〜。
何が楽しくて神社を燃やすんじゃ!!!


火を放った奴には天罰が下るに違いない!!!

でも目撃者もいなさそうだし、多分、犯人は捕まらないんだろうなぁ。


IMG_1478_R.JPG


それにしても井の頭公園は受難が多い。
(上野公園ほどじゃないけど)


平安時代に起源を持つ「井の頭公園 弁財天」は、鎌倉時代の末期に戦火に巻き込まれ焼失。
徳川家光によって再建されるまで300年間放置された。


その後、大正13年4月にまた社殿が火事で焼失。
この火災で井の頭の命名者である家光が、
小刀で「井の頭」と彫ったこぶしの木の幹も焼けてしまった。


太平洋戦争末期には、物資不足を補うために多くの杉の大木が伐採された。


さらに深刻な燃料不足を解消するため、松の木から取れる松根油を飛行機の燃料にする計画が持ち上がり、
「井の頭自然文化園」に植えられている松の木がその対象となった。


現在でも「井の頭文化園」の松の木には不自然に幹がえぐられた松の木が点在している。
因みにその油が実際に燃料として使用されることはなかった。


そして、なんといっても強烈なのが1994年4月に起きた、
「井の頭公園バラバラ殺人事件」でしょう。


被害者は公園の近くに住む建築士の男性(当時35歳)。
21日の夜、会社の元同僚と新宿駅で別れたのを最後に行方不明となり、
23日の朝、公園の清掃員によってゴミ箱から遺体の一部が発見された。


その後、園内のゴミ箱から20cmに切り揃えられた27個の遺体の断片が見つかったが、
被害者の頭部、胴体の大部分は、発見されなかった。


捜査は難航を極め、結局、解決を見ないまま2009年4月に時効となっている。


この殺人事件といい、今回の放火といい、
市民の憩いの場にふさわしくない出来事だ。


もうこの類の事件はやめてくれ。


心霊スポット的な立ち位置になっていのが、不幸中の幸いです。


「三鷹市 PART4 井の頭公園2」には掲載しなかったんだけど、
在りし日の「親の井稲荷大明神」を撮影していた。


IMG_1123_R.JPG


撮影しておいてよかった。


かつて「井の頭公園 弁才天」がそうであったように、
「親の井稲荷大明神」も再建して欲しい。


1000円ぐらいずつ地元民に寄付を募ったら、
すぐに建築費ぐらいあまりそうな気がしなくもない。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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