『モンスターズ・ユニバーシティ』
2013年7月6日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
&coyp;2013 Disney/Pixar.All Rights Reserves.
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ピクサーの長編は全部見ている。
ベスト3を挙げるとすると、
『ファインディング・ニモ』、『トイ・ストーリー3』、
そして、『モンスターズ・インク』。
中でも『モンスターズ・インク』は、DVDで何度も見直したし、
サリー、マイクだけでなく、他のキャラクターの人形やフィギュアも少し集めたりした。
滅多に行かない東京ディズニーランドの「モンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク!」も体験した。
(まぁ、ガッカリな内容だったけど・・・)
『トイ・ストーリー3』を見るまでは、
ピクサーの中で『モンスターズ・インク』が、金字塔だった。
で、今回の『モンスターズ・ユニバーシティ』は、『モンスターズ・インク』の前章譚。
マイクとサリーが会社(インク)に入社する前、大学で出会った18歳の頃を描く。
体が小さく、全く怖くないけど、勉強熱心で努力家のマイク。
名門の出で、才能と恐ろしいルックスに恵まれているため、努力をしない自惚れ屋のサリー。
まるで正反対のふたりが、どう出会い、どう最恐コンビとなったのか?
「仲違い → 和解 → 協力」という王道パターンなんだけど、
ピクサーなんでそれなりに物語が練られており、
大筋の中に細かいエピソードが積み重ねられている。
『モンスターズ・インク』の一部のキャラクターも登場し、
なるほどこういう経緯があったのね・・・という楽しみもある。
(特にランディ)
本作で初登場となるモンスターたちは、どれも個性的で、キモ可愛い。
この辺のキャラクター造形は流石だ。
しかし、マイクとサリー以外のキャラクターが、前作ほど活きない。
学園内で騒動を起こし、“怖がらせ学部”から追放処分となったマイクとサリーは、
“怖がらせ大会”で優勝することが出来たら、学部への復帰が認められるという取引を学長とする。
“怖がらせ大会”はサークル対抗勝ち残り戦。
マイクとサリーは、唯一ふたりを受け入れてくれた落ちこぼれモンスターたちのサークルに入り、
大会に挑む。
周囲の予想に反して、マイクとサリーたちは勝ち続けるんだけど、
この“怖がらせ大会”が、イマイチ面白くないんだよねぇ・・・。
ルールが微妙だし、落ちこぼれモンスターたちが栄えない。
もう少し特徴を活かしたチームプレイとかがあれば良かったのに。
この大会に優勝して、学部復帰して、終りだったら嫌だなと思っていたら、
幸いもう一山あり、それが結構面白かったので救われた。
正直、前作にあった“切なさ”や“感動”はなかったんだけど、
そこさえ求めなければ、十分に楽しめる作品だと思う。
前作が出来すぎ君なんだよね。
アレを越えるのは至難の業でしょう。
そういった意味では、名作『トイ・ストーリー2』のクォリティーを
ものの見事にクリアした『トイ・ストーリー3』て、ミラクルな映画だなぁって思う。