2013年07月03日更新

Ibanez GSA60

約18年ぶりにエレキギターを買ってしまった。


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Ibanezの廉価版ギターブランド、GIOシリーズGSA60のホワイト。


毎年行っている海にフェンダー・ストラトキャスターを持って行っているんだけど、
愛用しているVOXのヘッドフォンアンプとの相性が悪いせいか、音の歪がかなり不満だった。


メインで使っていて音色も良いギブソンSGは、もうボロだけど20万円以上したし、
愛着があるので、海に持って行って壊れたりすると困る。


そこで、もしも海で不測の事態になったとしても、
ダメージが少なくて済む1万円台のギターを物色。


条件は、ピックアップにハムバッカーがひとつでも搭載されていることと、
トレモロアームの取り付けが可能であること。


なんとなくイメージしていたのは、Ibanezのギター。


御茶ノ水の楽器屋で、安いIbanezを探してみたんだけど、
思いの外あまりない。


9000円台(!)のWashburnや、
これまた1万円切りのEpiphoneなんかがあったんだけど(ともに新品)、
試し弾きさせてもらったWashburnは、どうもしっくりこない。


Epiphoneに至っては、レギュラーチューニングをすると5弦がビビるため、
試し弾きできなかった。


1万円以下のギターなんで、多くを望んじゃいないが、
店頭に並んでいる商品なんだから、最低限、普通に音が出ないとね。


もう少し楽器屋を回りたかったんだけど、
御茶ノ水の楽器屋は店仕舞いが早く、19時半にはシャッターが降りはじめていた。


2日後。
地元のロックイン吉祥寺へ。


入口付近に置いてあった1万円台(定価2万5千円)のIbanezに目が行き、
試し弾きをすることに。


で、この試し弾きってのが、プレッシャーで……。


普段使っているアンプと違うアンプに繋がれると、音の設定すら良くわからん。


自分の思い描く音色も作れないまま、
なんらかの楽器を演奏することができるであろう店員とお客さんのいる店内で、音を出す。


勇気いります。


ライブなら多少のミスは他の楽器の音がフォローしてくれたりするけど、
楽器屋はそんなバンドメンバーがいるはずもなく、ミスタッチは確実にバレる。


上手けりゃいいけど、そんなに上手くないからさ……。


あと、前から思っていたんだけど、普段と同じ環境下で音出さないと、
アンプの相性とかもあるから、音の良し悪しの判断って難しいと思うんだよね。


ということで、今回はVOXのヘッドフォンアンプを持参。


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これなら店内に稚拙なデカイ音が鳴り響くこともないし、
いつもと同じ環境なので、自分にとって気持ち良い音が出ているかどうかが一発で分かる。


店員さんに試し弾きをお願いし、VOXのヘッドフォンアンプをジャックに突っ込み、
心置きなく爆音で試奏。


フロントとセンターはシングルコイル、リアはハムバッカー。
正直、ピックアップのフロント、センター、リアの音の違いあまり感じられなかったんだけど、
1万円台ギターとしては、ガッツリ歪んでいる。


しかし、ハイポジションの弦高が高い。


店員さんに聞いてみたら「そっている」というので直してもらったら、
これがとんでもなく弾きやすくなった。


第一候補。


翌日。
再びロックイン吉祥寺へ。


地下の中古ギターを物色していると、
7,000円台というとんでもなく安いギターが目に付いた。


イシバシ楽器のブランドギターCort
ピックアップはフロントもリアもハムバッカー。
トレモロアームも装着可能。


こ、これは……狙っていたギターの条件を満たすではないか。
しかも安い!


早速、VOXのヘッドフォンアンプを用いて試し弾き。


音は決しって悪くない。
しかし、またハイポジションがの弦高が高い。


店員さんに聞いてみたら「そっている」と。
またかよ!と思いつつ、直してもらうと、大分弾きやすくなった。


7000円台でこれはお買い得かも。


第2候補。


試し弾きを終え、店員さんにギターを返しながら、
ちょっと他のギターと迷っているので、また来ますというと、
「今日までがセールで、明日からこのギター12000円になりますよ」と言われた。


「マジっすか!?」


昨日試し弾きさせてもらったIbanezも、今日までの期間限定の価格だという。


もう一度、御茶ノ水に行ってと思っていたが、今日中に決断する必要がありそうだ。


1階への上がり、店員さんにお願いして、Ibanezをまた弾かせてもらった。
若干、Cortよりも弦高が低く、弾きやすさではIbanezの勝ちのような気がした。
音はフロントとリアがハムバッカーであるCortの方が太いかな。


また地下に降りて、Cortを試奏。


結果、やはり弾きやすさではIbanez。
音はCort。


とはいえ、本当にちょっとの差。


こうなると判断基準は、弾きやすさ、音ではなくなる。


デザイン、色、そして、ブランド力・・・。


Cortを使っているミュージシャンは?
思い浮かばない・・・。


一方のIbanezはというと、
スティーヴ・ヴァイ、ジョー・サトリアーニという2大変態ギタリストが愛用している。
そして、なんといってもMR.BIGのポール・ギルバートが使っている!


これが決め手となり、Ibanezにした。


しかも、前日、試し弾きした後、吉祥寺のDisc Unionで、
MR.BIGのベストアルバム「BIG,BIGGER,BIGGEST! The Best Of MR.BIG」を買っていた。
なんと100円。


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ポール・ギルバート在籍時のスタジオアルバムは全部持っていたから、
ベストアルバムなんて必要ないと思っていたんだけど、
4曲も未発表曲が収録されているし、
100円だったらジュース一本我慢すればいいだけの話という心理の元、購入。


そんなMR.BIGとの縁もあり、Ibanezにした次第。
決定打はポール・ギルバート。


後で調べたらCortは、KISSのジーン・シモンズのシグネイチャーモデルを出していた。
でもジーン・シモンズはベーシストですからぁ!!!!!
残念!!!!!ジャカジャン!!!
(波田陽区は元気なのだろうか!?)


帰宅後、飯を食い、風呂に入り、Ibanezを愛でました。


その後、この文章を書きました。
BGMは「BIG,BIGGER,BIGGEST! The Best Of MR.BIG」。


久しぶりにMR.BIGを聴いたけど、しびれた。


1曲目の「Daddy,Brother,Lover,Little Boy」の後の「Take Cover」とかたまらん。
「Take Cover」は収録アルバム「Hey Man」でも2曲目だったけど、
巨人の故・土井正三選手のように、2番が定位置なのかも。





「Seven Impossible Days」という美しい曲が収録されており、
どのアルバムに入っている曲だろうと調べたら、
持ってはいるが、滅多に聴かない「JAPANDEMONIUM(ロウ・ライク・スシIII)」収録だった。


未発表の4曲もMR.BIGらしい楽曲で好感が持てる。
特に3曲目の「Stay Together」が、素晴らしい。


このバンドの楽曲センスの良さを改めて認識させられた。


で、この日、同じく100円でサミー・ヘイガーの「Marching To Mars」を入手。


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サミー・ヘイガーのライナーノーツを読んでみたら、
なんと3曲目の「Who Has The Right?」のバックグラウンドボーカルにエリック・マーティンの名が。


MR.BIGのボーカリストであるエリック・マーティンは、
デイヴィッド・リー・ロスの抜けたヴァン・ヘイレンのボーカルのオーディションを受けていてが、
空港で偶然会ったサミー・ヘイガーからヴァン・ヘイレンのボーカルになったと告げられ、
大変なショックを受けたらしい。


ヴァン・ヘイレンの「Poundcake」のドリルは、
ドリルソングの「Daddy,Brother,Lover,Little Boy」へのあてつけとも言われている。



初めて見たヴァン・ヘイレンのビデオクリップがこの曲だった。一発で惚れた。


ヴァン・ヘイレンとMR.BIGは、険悪な間柄というイメージがあったので、
エリック・マーティンの参加は意外だった。


でも、「Marching To Mars」は、サミー・ヘイガーがヴァン・ヘイレンを脱退した96年の翌年、
97年に制作されたアルバムなので、
サミーとしては、ヴァン・ヘイレン兄弟へのFuck You!の意味も込めて、
エリック・マーティンをゲストに呼んだのかもしれない。


同アルバムの6曲目「Kama」なんて、エリック・マーティンが歌ってもおかしくないバラードだ。


んっでもって、さらに驚いたのが、エリック参加の「Who Has The Right?」の次の曲、
「Would You Do It For Free?」のゲスト・ベーシストが、ブーツィー・コリンズだったこと。


Pファンク、パーラメントのベーシストです。


実は、この日、パーラメントの「GREATEST HITS」も買っていた。


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もちろん100円!!


なんという偶然でしょうか・・・。


「Who Has The Right?」は、ねっとりとしたブーツィー・コリンズのベースに、
爽やかなサミーのボーカルが絡む。
まさかパーラメントとヴァン・ヘイレンが融合するとは・・・。


サミー・ヘイガーのアルバムを軸にして、パーラメント、MR.BIG、
そして、Ibanezが繋がる。


面白いもんです。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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