『パシフィック・リム』
2013年8月9日より丸の内ピカデリーほか全国にて
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LCC
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随分前にギレルモ・デル・トロ監督の新作が、
巨大ロボットVS怪獣であることを知った。
好きな監督だし、内容的にも男心をくすぐる。
続いて、下のポスタービジュアルが届いた。
「て、鉄人28号!!!」
いやー、インパクト大だった。
その後も特報とか映像が届いたんだけど、
なるべく見ないように心がけて、本編鑑賞に備えた。
待つこと数ヶ月。
いち早く見たいので、新宿ピカデリーで開催される完成披露試写会に行くことに。
完成披露試写状を確認すると、このハガキでは入場できず、
指定席券と引き換える必要があると書いてあった。
引き換えは、試写会当日の映画館営業開始時間から完成披露試写会開始前まで。
小生の周りでも『パシフィック・リム』は話題になっていて、
みんなが口をそろえて「見たい」と言っていた。
もしかしたら大混雑で、会場、溢れるかも!?
ギリギリに開場入りするのは危険そうだ。
当日の新宿ピカデリーの営業開始時間を見るに、朝9時には空いているようだったので、
出社する前に新宿駅で途中下車し、新宿ピカデリーへ。
平日の朝9時だというのに、そこそこ人がいることに驚きつつカウンターへと向かい、
受付のおねいさんに試写状を渡すと、
「こちらブルーの席が空席でして、お好きな席をお選び頂けます」といわれた。
提示された座席表を見ると全部ブルー・・・。
まさかの一番乗り。
どんだけ気合入ってんだぁ!
ちょっと恥ずかしいと思いながら、会社に向かい、仕事をこなし、
夜、再び新宿ピカデリーへ。
どんだけ込んでいるんだ!!って思いながら劇場に入ると、
す、空いている・・・。
わざわざ朝、勢い込んで指定席券を引き換る必要などなかった・・・。
ちょっとぐったりモードの中、楽しみにしていた『パシフィック・リム』がスタート。
太平洋の深海の裂け目から出現した謎の巨大KAIJUによって襲撃を受けた人類は、
その存続を賭けて各国が団結してPPDCを設立し、
人間の英知を結集した人型巨大兵器「イェーガー」を開発した。
「イェーガー」は幾度となくKAIJUを倒すが、
次から次へとKAIJUが姿を現し、破壊を繰り返した。
長引く戦いの中で、かつてKAIJUとのバトルで兄を亡くし、
戦意喪失状態になっていた「イェーガー」のパイロット、ローリーの元に、
PPDCの司令官スタッカー・ペントコストが現れる。
国連から活動内容が疑問視され、危機的状況に陥っていたPPDCのために、
そして、人類存続のためにローリーは、ペントコストからパイロット復帰の要請を受ける。
香港基地へと招集されたローリーは、日本人研究者の女性マコ・モリとコンビを組み、
自身が乗っていた米国産「イェーガー“ジプシー・デンジャー”に再び乗り込むが・・・。
『ジュラシック・パーク』でのCG開花以降、
目覚しい進化を遂げ、行き着くところまで行き着いてしまった映像技術。
もうどんなに凄い映像を見せられても驚かない状態になって久しいが、
『パシフィック・リム』に限っては、やっぱりスゲェーなぁーって。
ロボットVS怪獣を実写で描いた映画って、他にあったっけ?
『ゴジラ対メカゴジラ』ぐらいしか思い浮かばない。
しかも『パシフィック・リム』は、ロボットと怪獣がガッツリ格闘する。
殴る、蹴る、投げる!
ロボットがタンカー握って、怪獣をぶっ叩く。
こんな画は見たことないですよ。
CGであることを忘れさせてくれるぐらい、美しく、滑らかな、流れるような映像。
いやー、凄い。
欲を言えば、見栄を切ったり、
ケレンミのあるキラーショットがあったら良かったのになぁ。
「機動戦士ガンダム」の「ジャブローに散る」の回にあった、
シャアズゴがジムの腹を突き破るシーンみたいなカッチョ良いショットですね。
あと、ロボット、メカ、怪獣が大好きな人にはたまらないだろうなぁ。
そんなに詳しくない小生が見ても、
「ゴジラ」「ガンダム」「鉄人28号」「マジンガーZ」「ダグラム」を思い出した。
個人的には、「ヱヴァンゲリヲン」色がもっとも高いと感じた。
(デルトロが「ヱヴァ」の影響を受けているかどうかは知りません)
パイロットの脳をシンクロさせる。
怪獣(使徒)が襲ってくる。
怪獣(使徒)が発光性のある液を垂らす。
といった点が、「ヱヴァンゲリヲン」に似ているなぁと。
それから『インディペンデス・デイ』『アルマゲドン』といった、
過去のブロックバスターがやってきた「演説」「自己犠牲」といった定番ネタもしっかり踏襲。
グロ、ユーモアといったデルトロらしさも入っている。
そんな贅沢な映画で、130分間楽しかった。
全く飽きることなく見せ切ってくれた。
でもメチャクチャ面白かったかというとそこまでには至らず。
期待指数が高すぎたか・・・。
まぁ、過去のデルトロ作品で、ぶっちぎりで面白いのがあったかというと、
実はそうでもなかったりするので、こんなもんなのかもしれない。
ロボットも怪獣もそれなりに好きだけど、
そこまで大好きってわけでもない。
オタク的な見方ができないというのも、理由のひとつなのかも。
ところで、エンドクレジットのスペシャルサンクスに、
ジェームズ・キャメロンとデヴィッド・クローネンバーグ、アルフォンソ・キュアロンの名前が。
キュアロンとキャメロンはわかるんだけど、
なぜクローネンバーグが!?
KAIJUのグチョグチョ感とかクローネンバーグぽかったので、
クリーチャーの制作時に助言を求めたのかもしれません。