「VIVA!Hysteria」のCDに続いて、Blu-rayについて簡単に。
まず本編を再生するとドキュメンタリーが流れる。
スティーヴ・クラークの日本の音楽番組の出演、
ヴィヴィアン・キャンベルの初ステージとなったフレディ・マーキュリーのトリビュートライブ、
地元シェフィールドでの凱旋ライブ、
など、昔の映像が流れる。
確かに懐かしいが、正直、脈略がなく、だから?って感じ。
いっそのことこのパートはカットしてもいいんじゃないかな?
ドキュメント映像のあと、
KISSみたいに降下するリフトに乗ったフィル・コリンのシルエットが映し出される。
こういう始まり方をするのなら、ベガス入りしたメンバーの姿とか、
会場の外観とか、「In the Round In Your Face」のようなセット組立シーンとか、
ライブ前の観客の様子とかを挿入するとか、煽りの映像が欲しい。
あまりに唐突。
ドラムのカウント後の幕が落ちて、他のメンバーが登場するシーンも、
もう少しカットを割って、いよいよ始まる!
みたないな編集の方が良いように思う。
そんなこんなで始まった「VIVA!Hysteria」Blu-ray。
「Women」のイントロを弾き終えたフィルが、ジョー・エリオットとタッチする。
こういうさり気ないメンバーのステージ上の交流が好き。
衣装を見るとフィル、リック・サヴェージ、リック・アレンが、
何かしらの形でユニオンジャックを身にまとっている。
ジョーも「Gods Of War」で衣装を変えてユニオンジャック。
アメリカの象徴ともいえるラスベガスで、
イギリス人であることの誇りを主張しているようだ。
この他、撮影OKだったようで、観客がスマフォで写真を撮りまくっていたり、
マイクスタンドが、「Hysteria」のジャケットをモチーフにしていたり、
リックのバスドラの真ん中が、アイアンマンの胸みたいに光ったり、
ベガスで日焼けしたのか、ジョーの顔が異様に赤かったり、
相変わらず、フィルの筋肉が凄かったりと、
映像だからこその発見が沢山。
よく見るとリックのベースが、5弦。
どうりで音がヘビーだと思ったんだけど、
この後、「Mirror Ball」のブックレットを確認してみたら、5弦。
さらに1999年の来日公演の映像をyoutubeで見たら、すでにこの時に5弦。
い、いつから5弦!?
今までまったく気が付きませんでした。
デフ・レパード・ファン失格だなこりゃ・・・。
サブのベースの変化には気が付きませんでしたが、
他の変化は気が付きました。
それは、同じBlu-rayに収録されている“前座”のDed Flat Birdの時と、
あからさまに観客のノリが違う点。
まぁ、みんな「Hysteria」を聴きに来てるんだもんね。
あと、セットに組まれたモニターに見えないモニターの映像が、
曲によってがらりと変わり、抜群の視覚効果を発揮する。
そして、何よりも一番変わるのは、フィルのギター。
こんなにギターチェンジする人だったっけ?ってぐらい曲ごとに交換する。
全てジャクソンであることは、確認できるんだけど、
カットが早くて細かいところまで判別不能。
しかし、有難いことに「VIVA!Hysteria」で使用したフィルのギターの詳細が、
デフ・レパードのオフィシャルサイトにアップされていた。
英語だからわからない!と思うなかれ、
全ての曲で使用したギターの画像リンクが貼られている。
例えば、「Hyseria」「Excitable」で使用した「Jackson 30th Anniversary PC1‘Splatter’」。
カタカナで「フィル」ってペイントされている。
英語読めないけど、頑張ってこの「Jackson 30th Anniversary PC1‘Splatter’」のフィルのコメント文を
(自分なりに)翻訳してみたら、驚く事実が!!
フィルは、30本ある全てのギターの裏側に、日本数字のナンバリングを施しているようだ。
さらに、「I’m colorblind」という記述が・・・。
色盲だったんですね。
一方のヴィヴィアン・キャンベルは基本ギブソン・レスポールなんだけど、
ちょいちょいギターチェンジをしているんで、
是非ともこちらも使用ギター・リストをアップして欲しい!!
文面とは直接関係ないのですが、私のiPhoneです。
あと、このBlu-rayで特筆すべきは、リックのドラミングかな。
カメラがフットペダルの低位置いに置かれており、
リックの足遣いが見られるのがよい。
あまりこういうアングルのカメラってない。
それからライブ映像で見たことのない曲が見られるのは、
このBlu-rayの最大の魅力でしょう。
恐らくライブ初披露となる「Don't Shoot Shotgun」、「Run Riot」、
「Excitable」は、メンバーが楽しそう。
普段やらない曲だから、演奏する側も新鮮なのでしょう。
見ているこっちも新鮮。
「Run Riot」のイントロのフィルとヴィヴが、超かっこいい。
ザッツ・フィルのギターソロからブリッジのところでは、
観客同様、こちらもニコニコしてしまう。
メンバー、観客の表情が見えるのもいい。
「Hysteria」の演奏時、
バックスクリーン映し出される懐かしい写真の数々。
メンバーも年をとった。
自分もその分年をとった。
デフ・レパードのメンバーが、この曲を録音した時の年齢を越えてしまった。
本編の締めくくりは、
交通事故で左腕を失ったリックの復活ステージで演奏された「Love And Affection」。
アウトロのところでの観客の拍手、声援、
そして、リックの嬉しそうな顔。
ベテランバンドならではのアットホームな雰囲気がいい。
それにしても、リック痩せたなぁ・・・大丈夫か?
そして、アンコールの「Rock Of Ages」で、観客はお祭り騒ぎ。
やはりこの曲は万国共通のロック・アンセムなんだなぁ。
フィードバックの中、突き出した花道にフィルとヴィヴの二人が歩み出て、
「Photograph」のリフを弾き出すところは、しびれました。
左側にいるおじさんがジャンプして喜んでいる姿が映っている。
気持ちわかります!!
デフ・レパードで最も有名な曲なだけあって、盛り上がる・・・
だけど!!!
観客の声援に応えるメンバーの映像、もう少し引っ張ってもよくね?
出だしも唐突なら終わりも唐突。
エンドクレジットの「Hysteria」のフェイドアウトのさせ方も雑。
頭とお尻は大切です!
と、少々文句を垂れましたが、
やはり映像から得られる情報量は多い。
CDだけでは伝わり切らない臨場感や迫力、面白さがある。
Blu-rayを見たら、生でデフ・レパードのライブを猛烈に見たくなってきた。
来日してくれ!!!!!!