10月19日(土)、KISS「MONSTER JAPAN TOUR 2013」最初の公演の開催地、
幕張メッセに行ってきました。
同行者はデフ・レパードのライブにいつも一緒に行っている大学時代の後輩ゴッチ。
小生もゴッチもKISSのライブは初体験。
小雨が降る中、会場の海浜幕張駅に着くと、
ホームは人でごった返していた。
全員KISS来場者?と思ったら、同じく幕張メッセで開催の
「Korean Entertainment 10th Anniversary Awards in Japan」とバッティング。
KISSファンと韓流ファンが、小雨の降る中ゾロゾロと幕張メッセへと向かう。
そして、KISSのコンサート会場の外にはグッズ売り場があり、
思わず「スゲェ」とこぼしてしまうほどの大盛況ぶり。
入口でもぎりの人にチケットを切ってもらい、
次にカメラ、録音機材チェックがあると思ったら無し。
スマートフォンが普及し、録音機材も小型化しているご時世ですから、
チェックしても意味がないと言えばない。
ということで、心置きなく場内を撮影。
席はE12ブロック。
縦長の会場の真ん中より少し後方辺り。
KISSのメイクや衣装を身にまとったKISS ARMYもチラホラと。
定時の17時を少し過ぎたところで、
場内に流れていたレッド・ツェッペリンの「Rock N' Roll」の音量が大きくなり、
いよいよ開演の気配を察した客席から、歓声が沸き起こる。
「Rock N' Roll」の最後のドラムの部分で、
生のドラムの音が被さり、終了と共に客電が落ち、
定番のアナウンス「You Wanted The Best!? You Got The Best!」
1曲目は「Psycho Circus」。
イントロギターの刻み、ピックスクラッチを経て、リフを奏でながら、
スパイダーと呼ばれる巨大セットのリフトに乗ったポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、
トミー・セイヤーの弦楽器組3人が、上の方から降臨!!!
写真提供:大阪公演に行った大阪在住の友人(写真ありがとう!!)
度肝を抜く登場の仕方に、場内一気にスパーク!!!!
「BURRN!」2013年11月号に掲載されたトミーのインタビューで、
インタビュアーが「なんでオープニングが『Psycho Circus』なのさ」的な質問をしていたんだけど、
個人的にこの曲は、オープニングナンバーとして最適だと思っている。
イントロも長くて、リフトでの登場にピッタリだし、
「ハロー!やってきたぜ!祭りの始まりだ。俺たちのショウにようこそ」という歌詞もドンピシャだ。
さて、幕張メッセは、音が悪い、平坦なので後ろの方の席だとステージが見えないという、
2大難点があるとネットに書いてあったが、
音はとてもクリアで、ボーカル、ギター、ベース、ドラムの音がキチンと聴こえてきた。
PAがいいのか?
但し、見えにくいという点には、最初から最後まで苦しめられた。
身長177cmなので決して背が低いわけでないんだが、
頭一つ抜きんでた長身の男性がいて、丁度ステージの真ん中が見えない。
ジーン・シモンズみたいなブーツ履いてくれば良かった・・・って、持ってないけど
隣の女性二人は、あまり背が高くなく、始まった瞬間「見えない!」と言っていたので、
背が小さい人にはちょっと厳しい会場であることは、まず間違いない。
そんな視界不良な状況でしたが、
見えないストレスをKISSのメンバーたちが吹っ飛ばしてくれた。
パイロ大盤振る舞いの1曲目に続いて「Shout It Out Loud」で大合唱。
その後、ポールがMCで「チバァ(千葉)!!!!!」と叫ぶ。
ポールを筆頭にメンバー全員が、この「チバァ」という響きが気に入ったのか、
やたらと連呼して場内に笑いをもたらしていた。
実は、KISSのアルバムを全部所有していなかったので、
夏に行ったカナダとアメリカでの公演のセットリストをチェックして、
ある程度何をやるのか把握した状態で見たんだけど、1、2曲目の流れは一緒。
3曲目で変えてきた。
カナダ、アメリカでは「Let Me Go,Rock And Roll」だったが、
日本では「Do You Love Me」を披露。
この曲の方が歌詞が単純だし、日本向けかもしれない。
写真提供:大阪公演に行った大阪在住の友人
4曲目は、プロレスファンには故スティーヴ・ウィリアムズの入場テーマとして馴染み深い
「I Love It Loud」。
ポールもそうだけど、ジーンも観客を乗せるのがうまくて、
「Whoa-oa-oa!」を歌わせる。
それにしてもジーン・シモンズ、舌が長い・・・。
続いては、最新作「Monster」から「Hell or Hallelujah」。
ポールが、「Hell or Halleluuuuuuuuujah!」と、
サビで観客が歌えるよう、丁寧な曲紹介をしたんだが、
やはり過去の曲に比べると観客の反応はイマイチ。
疾走感あるし、リフもかっこいいので結構好きな曲だ。
どちらかと言えば次の「War Machine」の方がだるいんだけど、
終盤にジーンの見せ場が!
火噴き!
結構早いタイミングでやったので、少し驚いた。
「えっ?もうやるの?(ついでに「Fire House」でやらないんだ・・・)」って。
ポールのMCからアカラペラの「Sukiyaki」。
ポールは日本語が上手い!!
(日本公演ではお決まりだそうで)
日本語だけでなく、ポールは歌も上手いと思う。
あまりボーカリストとして、ポール・スタンレーを意識したことがなかった。
「Heaven's on Fire」ド頭の「Wooowwooow」とかゾクっとした。
写真提供:大阪公演に行った大阪在住の友人
ポールだけじゃない!俺も目立つぜ!!とジーンが奮起する「Calling Dr. Love」、
結局日本版が発売されなかった「Sonic Boom」収録の「Say Yeah」に続いて、
トミーがボーカルを取る「Shock Me」。
あんまり歌、上手くないけど、
エース・フレーリーよりはいいかもしれない。
(あるいはエースのぶっきらぼうな感じを真似しているのかも)
「Shock Me」からそのまま「Outta This World」に繋がり、
トミーとドラムのエリック・シンガーによるソロタイムに突入。
ライブのソロってあまり好きじゃないんだけど、
いやー、この二人には存分に楽しませてもらった。
ぶっちゃけ、ソロのフレーズとか大したことない。
でも、ロッケンロールなフレーズをかき鳴らし、
ギターから花火が発射されたら、盛り上がらない訳がない。
次にドラムキットを載せたリフト(ライザー)が上昇し、
そこからエリックが、バズーカーを客席に向かってぶっ放す。
祭だ、祭!
お祭はまだまだ続き、ここからつるべ打ち!
ジーンが歪ませたベースをブリブリ言わせながら、
歌舞伎の見得を切り、血を吐き、ビヨォォォ〜ンと宙を舞う!!
スパイダーセットの上層部にあるお立ち台に降り立ち、「God of Thunder」!!
写真提供:大阪公演に行った大阪在住の友人
ド派手な演出に、大歓声。
そして、次の「Lick It Up」で再び会場大合唱!!
そして、そして、「Love Gun」!!
あのイントロがかかった瞬間、悲鳴に近い歓声が上がった。
ポールはワイヤーに捕まり、ビュゥゥゥーンと空を飛び、
会場の真ん中に設置されたお立ち台へ。
柱の右横にポールがいるんだけど、上手く撮れません。
ポールはほとんどの演奏をトミーに任せ、
お立ち台でポーズを決めまくる!
いやー、本当に絵になります。
曲の中盤にあるお馴染みのギターのメロディが、最強にカッコイイ!!
あまりのカッコよさにちょっと泣きそうになりました。
ボルテージマックス状態の中、さらにハイボルテージへと誘う、
「Rock and Roll All Nite」!!!!!!
「I wanna Rock N' Roll All Nite!!!!」
マサに!!!!!
紙吹雪が舞い、場内カオス状態。
最後は、お約束のポールのギター破壊のパフォーマンス。
ギター破壊のパフォーマンスは、ポールに限らず誰がやっても、
「商売道具を壊すな!愛でろ!!」と思ってしまうんだけどね・・・。
ポール曰く「俺がギターを壊さないKISSのショウなんて、
オーガズムのないセックスみたいなもんだ」ということなので、
まぁ、大団円なのでしょう。
そんなこんなですが、トミーとエリックのソロから、ジーンのソロ、
「God of Thunder」、「Lick It Up」、
「Love Gun」、「Rock and Roll All Nite」までの展開は、圧巻の一言。
ここで、メンバーは一旦引っ込み、本編終了。
数分後、再びステージへ。
「もう少しだけ演奏しよう。何を求めている!?」
「ディトロイト!!」
というやり取りからデロデロデロデロデロ、デケデデンデデン!
「Detroit Rock City」!!!
ユニゾンパートでは、
ポール、トミー、ジーンがステージ真ん中に並び立つ。
写真で見た光景が、今いる空間で繰り広げられている。
感動!!
エンディングをそのまま引き継いで、「I Was Made for Lovin' You」。
1979年発表の「Dynasty」収録のこの曲は、
当時のディスコ・ブームに呼応する形で、ディスコ・ビートが導入された異色作だが、
CanonのカメラEOS Kiss DigitalのCM「We need Kiss!」のお陰で、今の世代にもバッチリ、リーチ!
ひとしきり盛り上がったあと、ポールがMC。
「Black Diamond」のイントロアルペジオを弾き出す。
途中、Led Zeppelinの「Stairway to Heaven」のイントロ弾いてウケを取るなど、
もうポールのMCは楽しすぎる。
チバァァァァ
御親切にも、「Out on the street for a living. Picture's only begun.」の後の
「Woowoowoo」のコーラスの歌い方までレクチャーしてくました。
何度か練習した後、「Hit It!!!!!!!」
ボーカルはエリック・シンガー。
歌、上手いじゃないか!!!
終始そうだったんだけど、エリックがボーカルを取る時になると、
マイクがエリックの口元に動くという仕組みになっていて、
なんかそれがエリックのキャラであるキャットマンにマッチしていた。
サビは超単純に曲名通り「Black Diamond!」なので、
みんな歌詞を間違える心配はなく、大声で叫んでおりました。
エンディング部分で、ポール、トミー、ジーンが並び、
ギター、ベースのネックを上下に大きく振りながらリズムを取る。
大盛り上がりの中、KISSの日本公演初日は終了。
写真提供:大阪公演に行った大阪在住の友人
リフトが昇降し、ジーンが炎を吹き、血を吐き、宙を舞う。
ギターから花火が飛び、バズーカーが発射され、
ポールが空を飛び、ギターを破壊する。
惜しげもなく大量に使用されるパイロ。
KISSのライブはこうであると耳にしていたこと全てをやってくれた。
いやー、メチャクチャ面白かったですよ。
バンドのフロントマンとして、いい意味で道化に徹しながら、
観客とのコミュニケーションを怠らないお茶目で、クレバーなポール。
圧倒的な存在感で、観客を飲み込むジーン・シモンズ。
クールでありながら、押さえるところを押さえて、
KISSのギタリストという難しい役目をしっかり果たしたトミー・セイヤー。
安定したドラミングに時折入れる遊びと、
惚けた感じのコミカルさが素敵なエリック・シンガー。
4人のエンターテイナーによる極上のエンターテイメントショウ。
スタジオ盤で泣かず飛ばずだったのに、ライブアルバム「ALIVE!」でブレイクし、
以来、約40年間に渡り、ライブで凄まじい観客動員数を記録し続けてきた理由が、
よーくわかりました。
KISSは、史上最強のライブロックバンドでした。
体験出来て本当に良かったです!
KISSありがとう!!