<ディープツアー2013 一覧>
【1】「ディープツアー2013 等々力」
【2】「ディープツアー2013 二子玉川」
「ディープツアー2013 二子玉川」の続き。
初めて下車した逗子駅。
その駅舎はこのまま残して欲しいと思うぐらい昭和な感じ。
昭和と言えば、バスターミナルの先にある商店街が、ザッツ・昭和。
色合いに懐かしさを感じるバスが走り、
両サイドには、様々な店が立ち並ぶ。
浮き輪が吊られた昔ながらのおもちゃ屋さん。
「のんきや」という店名もそれこそ呑気でいい。
2011年のディープツアーで、
久しぶりに訪れた鎌倉の由比ガ浜商店街は寂れてしまったけど、
逗子の商店街はまだまだ活気がありました。
そんな商店街を進み、本日の昼飯処に到着。
佐藤アサト推奨の「たちばな」。
この日は曇天で、気温もそれ程暑くなかったが、
やっぱりディープツアーのランチにはかかせない瓶ビールを注文。
来週遂に40歳の誕生日を迎える佐藤アサトのお祝いを兼ねて乾杯。
グビグビと飲んじゃいまして、
2本目注文!
そうこうするうちにオーダーしていたしらす丼、蕎麦付が運ばれてきた。
浜名湖からの帰りの新幹線でもしらす弁当を食べた。
つくづく自分はしらす好きなんだなぁと思う。
生卵をあえたしらす丼はもちろんのこと、
コシのある蕎麦も抜群に美味しかった。
このディープツアーで、ランチを外したことがないのは、
労力を惜しまず、いろんなお店に足を伸ばしてきた佐藤アサトのお陰でしょう。
美味しいお昼ご飯を食べた後、向かうは念願の「名越切通し」。
入り口は鎌倉駅と逗子駅の中間ぐらいにあるので、
しばらく鎌倉方面に線路沿いを歩くことに。
横須賀線の踏み切りの向こう側には、
とても印象的な岩山が。
暫くなんの見所もないので、
佐藤アサトとこのツアー恒例のメタル談議をしながら歩く。
ここでAC/DCの現ボーカリストの名前を二人ともど忘れ。
シンプルな名前だったはずという共通認識はあるものの、
一向に名前が出てこない。
「ボン・スコット!」
「それは死んじゃったほうです」
「トニー・ハーネル!!」
「全然違うでしょ!!!」
(もちろん確信犯)
「ケン・ハマー!!」
「なんでプリティ・メイズが出て、AC/DCが出ないんっすか!」
(しかもケン・ハマーはギタリスト)
そんなやり取りを繰り返すこと30分。
人しか通れない狭い踏み切りに辿り着いた時に、
佐藤アサトが遂に思い出した!
「ブライアン・ジョンソン!」
「えっ、そうだっけ?ブライアン・ジョーンズじゃない?」
「あれ、ブライアン・ジョーンズでしたっけ?
・・・いや、それはストーンズのギターでしょう」
「あっ、そうだった」
共に今期で40歳を迎える。
脳みその働きが、年々劣化しているのは間違いない。
そんなアホなやり取りをしていると、
都心ではなかなか見かけないであろう大きさのムカデが死んでいた。
こんなでかいムカデに噛まれたら大変だ。
なんてことを話しながら歩き続けると、
2年前のディープツアーで訪れたバケトン「小坪トンネル」へと近づいてきた。
「小坪トンネル」の上には通称「サリーちゃんの家」と呼ばれるお屋敷がある。
木に隠れて見え難いですね・・・
学生時代佐藤アサトとその仲間たちが、
どんな屋敷なのかと近づいたら、けたたましいサイレンが鳴り出し、
慌てて撤収したと言う。
いまだ誰が住んでいるのか知らないと言う「サリーちゃんの家」の下を通る「小坪トンネル」を抜け、
左折してすぐに急な階段がある。
この急な階段を上り、しばらく住宅街を歩くと、
「名越切通し」の入口に到着。
一見、通行止めのようですが、
「名越切通し」の途中にある「まんだら堂やぐら群」は、
閉鎖されている旨の看板であり、「名越切通し」自体は通行可能。
さっきまで住宅街だったのが嘘のような山道を歩くと、
前方に大好物の大切岸群が!!
もうこれだけでテンション上がりまくりです。
「名越切通し」は、相模湾沿いに鎌倉から三浦半島を結ぶ交通路で、
明治時代に「小坪トンネル」や横須賀線のトンネルが開通するまで、
重要な幹線道路として使用されていた。
道路は時代ごとに改修されており、
鎌倉時代そのままの姿というわけではないが、
それでも中世の時代を十二分に感じさせてくれる風格と重みがある。
さらにテンションを上げてくれたのが、
「まんだら堂やぐら群」。
やぐら保護のため立ち入ることができないが、
柵越しから遠目ながらその壮観な風景を拝みことが可能だった。
以前にも記しましたが、これらのやぐらは、
横穴式の供養施設、つまりお墓。
鎌倉は海と山に囲まれて土地が少ないことから、
一般の人たちはお墓を立てることができず、
岩に穴を彫ってそこに遺体を収めた。
「まんだら堂やぐら群」には150基のやぐらが現存している。
あぁ!!!柵を乗り越えて近くで見たい!!
そんな欲望を押さえ込み、再び「名越切通し」へ戻る。
こちらは「小坪トンネル」がバケトンといわれる所以となった火葬場。
小生の父方の祖父母もこの火葬場で焼いて頂きました。
途中、山道が二手に分かれており、
右手に行くと2年前に訪れた「法性寺」近辺にある「大切岸」へと抜けられる。
「サリーちゃんの家」もあるので、ちょっと様子を見に行くことに。
するとすぐに柵に囲まれた無縁仏の碑があった。
いつの時代の無縁仏であるかは不明。
柵内の右側には、ブロック造りの小屋があり、
どうやら動物の火葬場のよう。
無縁仏の碑を右手に見ながら進むと
「まんだら堂やぐら群」のちょうど裏手辺りに差し掛かるんだけど、
あまり歩く人がいないのか、雑草が生え歩きにくい。
さらにやたらとスズメバチが飛んでいて、
半袖半ズボンの我らには、あまりに脅威。
リスク回避ということで、「サリーちゃんの家」に近づくことを断念し引き返した。
(まぁ、別にそこまで見たいとも思わないし・・・)
この後も、風情のある苔に覆われた岩などを見ることが出来た。
山道を下ること数分で、いきなり視界が開ける。
線路の反対側にあった階段から上って来たので、
「小坪トンネル」と横須賀線のトンネルの真上を歩いてきたことになる。
鎌倉の山や「長勝寺」が見渡せるだけでなく、
眼下を横須賀線が駆け抜けていくので、鉄ちゃんにもたまらない光景でしょう。
そんな絶景が見られる細い道の反対側には、
首のない地蔵と庚申塔がポツネンと置かれていた。
庚申塔に彫られた年号を確認したところ、寛永12年(1624年)のもの。
伊達政宗が死ぬ前年だ。
小道を進むとJRの所有物と思われる放置された車両や重機が。
雑草の絡まり具合から察するに、
かなり前から放置されているのでしょう。
小道を振り返ると、横須賀線のトンネルの上に階段が見える。
どうやったらあそこに行けるのだろうか?
気になる。
小道を下ると大町側の「名越切通し」入口。
小さい看板が「名越切通し」の入口であることを告げているが、
注意してみないと、ここが「名越切通し」の入口であることに、
気が付かないだろう。
こういうのが鎌倉のワンダーなところ。
入口近くには横須賀線の踏切があり、
上下線の線路の間に建物が。
これもなかなかワンダーな光景。
以降、「ディープツアー2013 鎌倉 PART1」へと続く。