2014年03月13日更新

第8回MAメタラー5人によるBEST5 SONGS:MSG編

2014年3月6日(木)の鹿児島を皮切りに、
7日(金)福岡、8日(土)広島、10日(月)大阪、11日(火)名古屋、
そして、12日(水)、13日(木)に東京の中野サンプラザと、
天才ギタリスト、マイケル・シェンカーが来日公演を行った。


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マイケル以外のメンバーは、
リッチー・ブラックモアズ・レインボーの「STRANGER IN US ALL」でボーカルを担当したドギー・ホワイト、
「Fly To The Rainbow」(74)〜「Crazy World」(90)まで、スコーピオンズを支えてきたフランシス・ブッフホルツ(b)、
同じく、「Taken By Force 」(77)〜「Face the Heat」(93)まで、スコーピオンズで太鼓を叩いたハーマン・ラレベル(dr)、
そして、セカンドギタリストのウェイン・フィンドレーというなかなか豪華な布陣。


ということで、今回はマイケル・シェンカーの来日を記念して、
MAメタラー5人によるマイケル・シェンカー・グループ(MSG)BEST5。


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ドイツ生まれのマイケル・シェンカーは、1972年に兄のルドルフ・シェンカーと共に参加したスコーピオンズで注目され、
その後、イギリスのバンドUFOに加入。
70年代に数々の名作を残す。


UFOがボーカルのフィル・モグのワンマンバンドであったことや、
マイケルが英語に難があったことから、次第にバンドでの居場所を失い、
精神的にも追い詰められ、失踪騒ぎなどを起こす。


1979年にUFOを脱退したマイケルはドイツに戻り、同年、自身のプロジェクト、
マイケル・シェンカー・グループ(MSG)で復活。


以降、時にUFO再結成や
L.A.GUNSのトレイシー・ガンズ(g)、ラットのボビー・ブロッツァー(ds)、
ヴィクセンのシェア・ペダーセン(b)等といった豪華なメンバーでコントラバンド結成するも、
あくまでもマイケル・シェンカーは、リーダーバンドであるMSG、ソロと、
“マイケル・シェンカー”として活躍し続けている。


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天性としか思えない流れるような美しいフレーズ、
信じれないぐら胸に突き刺さるチョーキングといった独特のギタープレイ、
そして、失踪騒動やライブ開始から数曲でステージを降りてしまうなど、
精神的な脆さに起因する奇行といったエキセントリックな側面も含め、
ファンの間では“神”と崇められている。


そんな“神”のBEST5の選曲は、別に取り決めたわけではないのですが、
MSGの黄金時代ともいうべき1980年の1stから91年の「M.S.G」に集中しました。


その間のボーカリストは3人。


【マイケル・シェンカー・グループ/ゲイリー・バーデン時代】


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・「The Michael Schenker Group 」(1980)
  モー・フォスター(b)、ドン・エイリー(key)、サイモン・フィリップス(dr)
・「 M.S.G.」(1981)
  クリス・グレン(b)、ポール・レイモンド(key,g)、コージー・パウエル(dr)


【マイケル・シェンカー・グループ/グラハム・ボネット時代】


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横山やすし?ちげぇーよ。
EXILEのATSUSHIでもねぇーよ。
鼠先輩だよ。


・「Assault Attack」(1982)
  クリス・グレン(b)、トミー・アイアー(key)←実は凄い人、テッド・マッケンナ(dr)


【マイケル・シェンカー・グループ/ゲイリー・バーデン再び時代】
・「Built To Destroy」(1983)
クリス・グレン(b)、アンディ・ナイ(key)、テッド・マッケンナ(dr)


【マッコリー・シェンカー・グループ/ロビン・マッコーリー時代】
※ロビン・マッコーリーのイニシャルを取って、これまたM.S.Gなのですが、「.」が入ります。


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・「Perfect Timing」(1987)
・「Save Yourself」(1989)
ロッキー・ ニュートン(b)、スティーブ・マン(key)、ボードー・ショホフ(dr)


・「M.S.G」(1991/1992)※日本と欧州で発売年が異なる。
  ジェフ・ピルソン(b)、ジェッシー・ハ−ムス(key)、ジェイムズ・コタック(dr)


以上のアルバムからのBEST5になります。


■K先生
05.Cry For The Nations(The Michael Schenker Group)
04.Rock Will Never Die(Built to Destroy)
03.I'm Gonna Make You Mine(Built to Destroy)
02.Samurai(Assault Attack)
01.Assault Attack(Assault Attack)



インストを入れるとBEST5の殆どを占めてしまうので、
インストを外しました。


5位はタイトル通り、ちょっと物悲しい雰囲気が漂った曲。
ラストのギターソロが大好物。


4位のRock Will Never Dieは、ゲイリー・バーデンの出だしのボーカルフレーズが大好き。
神のギターソロは、正に神!


3位は比較的キャッチーな曲。
アンディー・ナイのキーボードが、良い味出しています。
メロディラインが大好物だし、ギターソロは垂涎もの。


)


2位はミッドテンポの曲ながら、ギターソロ部分で一気に神の本領発揮という、
ポップシンガー、グラハム・ボネットと神の対立的な雰囲気が面白い。


サビの部分が“サムライ”じゃなくて、“サンライズ”と聞えるのは、私だけ?


1位はポップシンガーとして実績も残しているのに、
メタルシンガーとしても確固たる地位を築いている曲。


神のワウのかかった短いギターソロと、
そのすぐ後のテッド・マッケンナとのドラムとのユニゾンが最高。


■N博士
05.Attack of the Mad Axeman(MSG)
04.Dancer(Assault Attack)
03.Rock Will Never Die(Built to Destroy)
02.Cry For The Nations(The Michael Schenker Group)
01.Armed And Ready(The Michael Schenker Group)



歌唱力は無くてもMSGで歌うゲイリー・バーデンが大好きです。


MSG史上最もポップな曲を歌っても、
甘ったるナンバーにならないグラハム・ボネットも素晴らしい。


)


■佐藤アサト
05.Looking For Love(MSG)
04.Rock My Nights Away(Built to Destroy)
03.Broken Promises(Assault Attack)
02.Desert Song(Assault Attack)
01.Armed And Ready(The Michael Schenker Group)



【コメント】
とにかく、マイケル・シェンカーの曲のツボは、
曲のラストにギターソロが火を噴くとき。
フェードアウトで終わっても、気持ちいいのがマイケルの魅力です。


)


■ゴッチ
05.We Believe In Love(M.S.G)
04.Captain Nemo(Built to Destroy)
03.Cry For The Nations(The Michael Schenker Group)
02.Into The Arena(The Michael Schenker Group)
01.Armed And Ready(The Michael Schenker Group)



【コメント】
こう見るとベタな結果になりました。
1〜3位はベタすぎる。
でもこんな感じですね。


)


■伊藤P
05.Samurai(Assault Attack)
04.Never Trust A Stranger(MSG)
03.Save Yourself(Save Yourself)
02.This Night Is Gonna Last Forever(M.S.G)
01.Into The Arena(The Michael Schenker Group)



過去のどのBEST5よりも迷った。


5位はイントロからギターキッズ悶絶。
バッキング、ギターソロどれもが印象的。
グラハム・ボネットの“サムラァァァイ”と吠える暑苦しいボーカルも良い。
(EXILEのATSUSHIの風貌が、最近、グラハム化していると思うの私だけ?)


4位はニューミュージックのような出だしではありますが、
あまり上手くないゲイリー・バーデンの歌声が楽曲に見事にマッチしたバラード。


サビの入りは何度聴いても感動的。
スクラッチからのギターソロも激ヤバだし、随所に配置されたオブリガードも素晴らしい。
ギターが歌っています!


3位はロビン・マッコリー時代のファストソング。
イントロ、ギターソロがイングヴェイ・マルムスティーンみたいですが、
1989年という時代が、そうさせたのでしょう。


楽曲はバッチとしたメリハリがあるし、
押し踏みしたくなるぐらい躍動感に満ちている。


2位は同様にロビン・マッコリー時代のバラード。
実はつい最近この曲を初めて聴いたのですが、
なぜ、これほどの名曲が、HR/HMファンの間であまり語られなかったのか?


アメリカン・ハードロック・バラードの定石な構成だけど、
シンプル・イズ・ベストなのかな。


1位はロック史上に輝く名インスト。
マイケルの表情豊かなギターも素晴らしいんだけど、
ドン・エイリーの楽曲に幅を持たせるキーボード、
そして、サイモン・フィリップス(2014年6月来日)の繊細で、
独特なリズム感を醸し出すドラムが好き。


本当はBEST1のArmed And Readyは、別格ということと、
みんなが選ぶだろうということで、外しました。




【総合ベスト3】
3.Cry For The Nations(8点)


)
このライブ盤は微妙かも・・・激しすぎる。


2.Into The Arena(9点)


)


1.Armed And Ready(10点)


3位は、K先生、N博士、ゴッチが選出したCry For The Nations


2位は、成城組のゴッチと伊藤Pがそれぞれ2位と1位という高位に選んだ結果、
Into The Arena


そして、そして、1位はなんとN博士、佐藤アサト、ゴッチが1位に選んだ
Armed And Ready


)


過去のBEST5を見ると、1位はバラける傾向にあったのですが、
3人が同じ曲を選ぶとは…。


そして、3位以内の曲以外は、Rock Will Never DieSamuraiが複数票を集めただけで、
あとは全員違う曲を選んでいる。


【アルバム】
3.「Built to Destroy」(5回)
2.「Assault Attack」(6回)
1.「The Michael Schenker Group」(7回)


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名盤と言われる「The Michael Schenker Group」が、ぶっちぎるかと思いきや、
意外や意外、僅差となりました。


どのアルバムもメンバーが異なるし、みんな職人気質のミュージシャンなんで、
アルバムのカラーはそれぞれ違うんだけど、
マイケル・シェンカー節という普遍的要素で、一本筋が通っている。


変化はあるけど、軸がぶれていない。
それがこの頃のマイケル・シェンカーのアルバムの魅力であり、
最大の武器だったような気がする。


以降、「第8回MAメタラー5人によるBEST5 SONGS:MSG セットリスト(俺様完全仕様)編」へ続く。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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