<多摩自転車道記事一覧>
「多摩自転車道 PART1」
「多摩自転車道 PART2」
「多摩自転車道 PART3」
「多摩自転車道 PART3」からの続き。
紅色の山門に吸い寄せられ、駐車場へ。
真言宗豊山派の「金乗院(山口観音)」。
駐車場の前には五重塔がそびえ立つ。
五重塔の下に“仏国窟出口”。
穴だ!
穴!!!
入るしかない。
しかし、ここは出口。
五重塔をぐるりと回ると入口発見。
穴の中はこんな感じ。
弘法大師たくさん。
もうこの穴だけでも満足だったんですが、
「金乗院」は、これだけじゃない様な気がする。
何か匂う。
そして、予感的中。
ある意味、奇天烈なパワフル寺院だった。
五重塔から本堂の方へ行くため歩を進めると、
左手になんかお堂らしきものがあったが、
面倒なのでスルーして急な階段を下る。
すると手前の龍のオブジェも凄い建物が、
否応なしにこの建物が目に付く。
そして、祀られているのがもっと凄い。
“ぽっくりさん”。
すげー、ネーミング。
本堂の裏手には、勾配を利用した数多の水子地蔵。
その圧巻な光景は、「ありがた山」に匹敵するかも。
こちらが本堂。
他が豪快な割に質素。
本堂の近くには、「新田義貞公霊馬」の厩(?)があり、
白馬が飾られている。
“新田義貞公の白馬で鎌倉攻めの時、洪して戦鎭りて後(戦が鎮まった後)、
此の山口観音で余生を送ったものです。”
白馬の奥には、
生理的にダメな人もいるであろう百頭の馬の彫像。
凄い技術なんだろうけど、なぜか不気味だし、
白馬のオブジェも寂れた遊園地のメリーゴーランドみたい。
それにしても、鎌倉幕府滅亡に大きく関わった新田義貞ゆかりの寺院が、
こんなところあるとは・・・。
好きな武将として新田義貞を上げる人も少なくないが、
鎌倉幕府好きとしては、新田義貞はいつまでも敵視してしまう。
「新田義貞公霊馬」から更に本堂から離れていくと、
「金乗院(山口観音)」の山門。
なんでかしらんが、この【散策記】、
表参道から寺院に入ることが本当に少ない。
今回も裏門だ。
裏口、勝手口から入る気分。
山門の左右には、阿形、吽形。
なんか元プロレスラーの安田忠夫に似ている。
山門から本堂へと戻り、先程は本堂向かって左側から来たので、
右側を抜けていくと、「金乗院 八体守護佛」が立ち並ぶ。
小生は寅年だから「虚空蔵菩薩 (こくうぞうぼさつ)」が本尊。
でも・・・。
不動明王が良かった・・・。
なんか好きなんですよねぇ。
不動明王。
それにしてもこの「金乗院(山口観音)」は大仰というか、
豪快というか、全てが派手でハリウッド映画みたい。
でも、決してA級のビッグバジェットムービーではない。
「金乗院 八体守護佛」を左手に見ながら進むと階段があるんだけど、
まるで『D-WARS ディー・ウォーズ』ですよ。
えっ?『D-WARS ディー・ウォーズ』がわからない?
珍品韓国映画です。
詳しくはこちらへ!
【裏部屋】『D-WARS ディー・ウォーズ』
てか、この映画の存在自体忘れていた。
まさか、寺詣で思い出すとは思いもよらず・・・。
階段を登り切り、チャリを停めた場所に戻ろうかと思ったが、
五重塔から本堂に向かう際、スルーした建物が気になり、
そこだけ改めて見ることに。
「南無千手観世音菩薩」。
建物の中を覗くとこれ。
「金乗院(山口観音)」の本尊は、千手観音だけど、
まさかこの緑色の観音様がご本尊?
いやいや、ご本尊が本堂に祀られていないのはおかしいでしょう。
そもそもなんか動物園感覚なんだよねぇ。
覗き見る感じがね。
この「南無千手観世音菩薩」を見て切り上げたけど、
「金乗院(山口観音)」は、弘仁年間(810年 - 824年)に開基されたとされる古刹。
にも関わらず、ポップコーンムービーのような派手さがある。
現在は、真言宗豊山派の寺。
真言宗豊山派は、新義真言宗の一派なんで、空海こと弘法大師没後に広まった宗派。
とはいえ、平安時代に確立した宗派なんで、相当の歴史がある。
個人的には珍寺でしたが、パワースポットでもありました。
奇天烈が萌える!
相当楽しかった「金乗院(山口観音)」を後にして、
チャリにまたがり再び出動。
以降、「多摩自転車道 PART5」へと続く。