2015年02月08日更新

東京ソラマチ〜浅草寺 PART2

「東京ソラマチ〜浅草寺 PART1」からの続き。


東京ソラマチを出て、浅草寺へ。


大した距離ではないので、歩いて行こうかと思ったが、
とうきょうスカイツリー駅に、
なにやら白と赤のかっこいい電車が停まっていた。


乗ってみたい!


ということで、とうきょうスカイツリー駅から浅草駅へ行くことに。


IMGP3639_Rr.JPG


東武スカイツリーラインという路線のようなんで調べてみたら、
2012年に東武伊勢崎線の浅草駅〜東武動物公園駅間と、
押上駅〜曳舟駅間に、「東武スカイツリーライン」という愛称がつけられたみたい。


で、浅草行きを待つこと数分、
やって来た電車は・・・


白と赤のかっこいい電車ではなく、普通の電車だった・・・。


IMGP3641_Rr.JPG


普通の電車こと東武伊勢崎線の先頭車両に乗り込み、
運転席の車窓から景色を眺めていると、
丁度、隅田川橋梁で対抗車両が登場。


IMGP3645_Rr.JPG


先程とうきょうスカイツリー駅で見た、白と赤の電車とも違う、
と思っていたら、同じく運転席の車窓を食い入るように見ていた少年が、
興奮気味に「スペーシアだ!」と言った。


鉄ちゃんではないワレも、スペーシアという名は聞いたことがあるぞ。


日光・鬼怒川へ行く電車だ。


浅草駅が近く、また橋の先が急カーブだからか、
徐行運転をするため隅田川橋梁から、良い写真が撮れる。


隅田川、吾妻橋、うんこビル。


IMGP3647_Rr.JPG


とうきょうスカイツリー駅から浅草駅までの所用時間は数分だったけど、
スペーシアや素敵な風景を見ることができた。


乗って良かった。


浅草駅には、先ほど見かけた白と赤の電車が停車中だった。


IMGP3648_Rr.JPG


東京と栃木・群馬方面をつなぐ“りょうもう”という特急列車でした。


スペーシアは東武100系、もうりょうが東武200系・250系という車両名らしい。
200系と250系は見た目は同じだが、主要機器の仕様が異なるそうな。


東武伊勢崎線浅草駅。


IMGP3649_Rr.JPG


昭和6年(1931年)5月25日開業。
東京で初の駅とデパートが併設したターミナル。


当初は浅草雷門駅という名称だったが、
昭和20年(1945年)10月1日に浅草駅に改称している。


昭和20年といえば、日本が終戦を迎えた年。


8月15日が終戦記念日だから、そのわずか1ヶ月半後に名を変えている。


1945年3月10日の東京大空襲で、浅草一体も焼け野原になったはず。


ちょっと気になって調べてみたら、
伊勢崎線沿線も被災しており、壊滅的な被害が出た中、
浅草駅は、内部は焼けたが、建物自体は倒壊せず残ったそうな。


東京大空襲から10月1日の間の運行状況は分からなかったけど、
運休せずに走っていたのだろうか?


なお、東武伊勢崎線浅草駅は、
昭和49年(1974年)に外観をアルミ製のカバーで覆う改修工事が実施され、
長らくその状態が続いたが、2012年にカバーが外されリニューアル。


昭和6年(1931年)の建設当時の姿に戻っている。


浅草駅から雷門通りを通って、浅草寺の雷門へ。


IMGP3650_Rr.JPG


流石は都内でも指折りの観光スポットなだけあって、
たいへんな賑わいだった。


推古天皇36年(628年)に、漁師の兄弟が、
隅田川で漁をしていたところ、一体の観音像が網にかかった。


兄弟の主人である土師中知(はじのなかとも)は、
その像が、聖観世音菩薩であることを知り出家し、
自宅を改めて寺とした。


これが浅草寺の縁起。


雷門は、天慶5年(942年)に創建され、何度か消失しており、
現在の門は、慶応元年(1865年)の火事で炎上し、
明治7年(1874年)に補作されたものを、
昭和35年(1960年)に松下幸之助の寄進によって完全に再建された。


大提灯も松下幸之助寄贈。


因みに雷門は、浅草寺の山門ではなく“総門”。


雷門をくぐり仲見世通りに入ると、
これまた凄まじい人出。


IMGP3654_Rr.JPG


己のペースで歩くのはもちろんのこと、
真っ直ぐ歩くことも出来ない。


仲見世通りにある模擬刀の店。


IMG_6227_Rr.JPG


7年前、一緒に光武蔵人監督と浅草に来た際に、
光武監督は、この店で『サムライ・アベンジャー/復讐剣 盲狼』の小道具として、
模擬刀を購入していた。


仲見世通りを抜けると宝蔵門。


IMGP3655_Rr.JPG


天慶5年(942年)建立。
何度も火災で燃えている。


徳川家光により、慶安2年(1649年)に再建。
昭和20年(1945年)3月10日の東京大空襲で焼失。


昭和39年(1964年)にホテルニューオータニの創始者、
大谷米太郎の寄進で復興再建された。


宝蔵門は単なる山門ではなく、
名前の通り収蔵の役目も担っている。


雷門といい、宝蔵門といい、
浅草寺は日本の名立たる実業家に支えられてきたんですな。


IMGP3656_Rr.JPG


本堂も徳川家光が建立したが、
やはり東京大空襲で焼け落ちた。


現在の本堂は、昭和33年(1958年)に建てられたもの。
木造に見えるが、鉄筋コンクリート造。


浅草寺の本尊は、先述の聖観世音菩薩。
絶対の秘仏で写真すらないという。


IMGP3658_Rr.JPG


秘仏本尊の前に安置して、代わりに拝む御前立(おまえだち)本尊は、
年に一度、12月13日の午後2時に御開帳される。


柳家喬太郎が復活させた落語の「擬宝珠」に登場する五重塔。


IMGP3662_Rr.JPG


「擬宝珠」の若旦那が舐めたがった擬宝珠を頂きに配したこの五重塔も、
家光によって建てられ、戦時中に宝蔵門、本堂と同じ末路を辿った。


再建は、昭和48年(1973年)。


浅草寺の歴史は古いが、建物自体は割かし新し目のものが多い。
東京大空襲さえなければなぁ・・・。


香炉の前では、煙を体にかける人多数。


IMGP3660_Rr.JPG


悪いところに煙をかけると良くなるというので、
頭にたっぷりとかけておきました。


浅草寺にはこの他にも、都内最古の木造建造物とされる六角堂など、
まだまだ見所はたくさんあるんだが、昼のうどん屋以降、座っていない。


人出も多く撤収を決める。


仲見世通りの西側にある側道で、せんべい購入。


IMG_6228_Rr.JPG


人形焼も・・・と思ったが、東京ソラマチのサザエさん茶屋で、
波平さん焼もんじゃ味 モチ・マヨネーズ入りを食べたことを思い出す。


ということで、人形焼はお土産にした。
なんと8個入り2袋で500円!


後日、電子レンジで少し温めてから食べました。


銀座線に乗る前に、夕暮れ時の東京スカイツリーも見ておきたく、
隅田川沿いへ。


東京スカイツリーと東武伊勢崎線隅田川橋梁。


IMGP3666_Rr.JPG


隅田川橋梁の開業は、浅草駅と同じ昭和6年(1931年)5月だが、
前年の昭和5年(1930年)に完成。


常磐線に続いて、隅田川に2番目に架かった鉄道橋梁だ。


車窓からの景観を損ねないよう、柵を低くする工夫が施されている。


この橋も東京大空襲で被災しているが、
YouTubeに上がっていたNHKの「カラーでよみがえる東京」を見たら、
浅草駅同様、崩壊は免れていた。
(それでも酷い被害だったことでしょう…)


さて、そろそろ帰る時間。


東京メトロ銀座線の浅草駅のホームから撮った一枚。


IMGP3671_Rr.JPG


銀座線は、昭和2年(1927年)12月に上野〜浅草間が開業。
日本初どころか東洋で初じめての地下鉄。


地下の構造物の大半は、当時のものが使用されている。


もちろん補強は施されているんだろうけど、
それでも90年弱の間、天井を支えている鉄骨群。


凄いなぁ。


思いの外、鉄道ネタが多くなりましたが、
以上が、「ソラマチ東京〜浅草寺」の散策記。


飛鳥時代を起源とする浅草寺。
今を象徴する東京スカイツリー。


そして、戦火の爪痕と復興。


伝統的な文化を大切にしながらも、進化していく。
そんな日本人の底力を感じました。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.t-shirt-ya.com/blog/cgi/mt-tb.cgi/2624

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)




リンク

プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
Powered by
Movable Type