<神津島 記事一覧>
「神津島 PART1」
「神津島 PART2」
「神津島 PART3」
アサダヨォー。
「神津島 PART3」からの続き。
誰に起こされるわけでもなく、5時過ぎに起床。
朝の神津島散策へと繰り出す。
手にはスマフォ。
起動したアプリは「ポケモンGO」。
神津島村落にあるポケストップを巡りながら歩いてみることに。
まず前浜へ。
バレーボール部の部員たちでしょうか?
早朝練習に励んでいました。
バレーボールのネットの後ろに、
砂浜を均している作業車両が見える。
綺麗な砂浜は気持ちが良い。
こういうのって重要だと思う。
前浜を見下ろすなぎさ橋には、
神津島の名前の由来となる水配神話のモニュメントがある。
天上山に神々が集まり、生命の源である水の分配方法を議論した。
話がまとまらず、翌日、先着順で分けることに。
一番は御蔵島で、以下、新島、八丈島、三宅島、大島の順で、
水が分けられ、最後の利島の神様が到着した時には、
水はほとんど残っていない状態だった。
怒った利島の神様は、僅かに残った水に飛び込み暴れ、
水を四方八方に飛び散り、
神津島では至る所で水が湧き出るようになった。
(以上、モニュメントの解説文を要約)
「神が集まる島=神集島→神津島」とのこと。
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神々が集まったのは、昨日、天上山の頂上で通った不入ガ沢。
この後、ポケストップが比較的沢山ある神津島港近辺へ行ってみた。
ちょうど漁から戻って来た漁師さんが、
帰宅するタイミングだったんだけど、
多くの漁師さんが原チャリで帰って行きました。
港にあった竜神様。
縁起は分かりません。
まぁ、水の神様なんでしょう。
でもって、ここまでポケモンの出現はゼロ。
港に近い物忌奈命神社(ものいみなのみことじんじゃ)へ。
創立は不明だが、承和7年(840年)の『続日本後紀』に記述があるそうで、
かなり古い神社のようだ。
第一の鳥居をくぐると階段。
朝の運動にはちょうどいい?
この階段の先にもそれほど急ではないが階段があり、
昨日の天上山登頂の疲労が、ふくらはぎに出まくった。
階段を登り切ると左右に守護神像を安置した随身門。
随身門をくぐると社殿(手前)と本殿(奥)。
本殿は平成12年(2000年)7月1日の地震で倒壊。
平成18年(2006年)4月に再建されている。
本殿の中には旧本殿となる中宮があり、
社殿と共に神津島村指定の有形文化財。
社殿向かって左側にあった木。
恐らく、女性の性器を崇めているのでしょう。
第一の鳥居、大鳥居の礎石。
こちらも先述の地震と台風の影響で倒壊している。
社殿向かって右側にあった砲弾。
解説が何もなくなんの砲弾なのかは不明。
変わった形の木。
先の穴の開いた木といい、
物忌奈命神社には印象的な木が植えられている。
併設の小さな公園と本殿との間にある参道へ。
参道には、社や昭和33年建立の大漁祈願祭記念之塔などがあった。
物忌奈命神社の境内に入ってから、
誰とも出会わない。
ちょっと寂しいなと思っていたら、
ようやく一匹目のポケモンが出現した。
ビードル。
いらねぇ〜。
参道を抜け、近くにあったポケストップを確認すると、
神津島猿田彦大神(神津島オート)と表示された。
どうやら物忌奈命神社の裏手は、
昨日、一昨日とチャリを借りた神津島オートに出るようだ。
で、猿田彦大神の石碑。
小さな階段を登ったところにあり、
普通に歩いていたら完全に見落としていた。
都道224号線に出て、天神橋まで坂を登って行く。
昨日の天上山へ登った時と同じルートなんだけど、
実は天神橋を渡った先ににあった
“この先通り抜けできません”という看板を見かけとても気になっていたんだよね。
割かし新しそうな道だが、観光MAPにはこの道の記載がなく、
先はどうなっているのだろうか?
テクテクと歩くと、「天草」を干しているおじさんが見えた。
間違いなく地元の人。
地元の人からしたら、「お前、この道に何しに来たの?」って思うはず。
好奇の目で見られるのが嫌で、引き返した。
すると階段発見。
なんのための階段なのだろうか?
とりあえず上がってみよう。
なんもねぇ〜。
階段上がり損!
でも天上山を見上げると、遮るものがなく、
その頂を拝むことが出来た。
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なんもないといえば、神津島に出現するポケモンたち。
ここまで出現したのは、先のビードルとポッポのみ。
(ポッポに至っては逃げやがった)
「ポケモンGO」はリリース当初から、
都会と田舎の格差が問題になっていたが、差があるのは如実だ。
神津島でポケモンコンプリートはまず無理でしょう。
そして、天神橋の近くのポケストップには、猿田彦大神が多発。
どちらもそうなんだけど、風化で刻まれた文字が読めないので、
なんの石碑なのかわからない。
ポケスポットの表記のお陰で、猿田彦の石碑だとわかる。
村内の多くの三叉路には、猿田彦が祀られているようだ。
猿田彦に限らず、神津島の石碑・石像のほとんどが、
穴や囲いの中に安置されている。
雨風による風化を防ぐためなのでしょう。
中には下の写真のようなものも。
この後もポケストップを巡りながら散策していると、
左側に坂道を発見。
観光MAPを確認すると、この先に秋葉神社があるようだ。
坂を登ると左手に階段があり、
その奥に秋葉神社があるはず。
階段には、行く手を阻むかのうように猫が寝そべっていた。
写真では1匹だが、当初は5匹ぐらいいて、
私の姿を見るなり逃げて行く中、
この1匹だけは、微動だにせず、ジッとこちらを睨んでいた。
別に猫なんて怖くはないけど、
「この先は通さないよ。立ち去れ」という猫の声が聞えてきそうだった。
そんな猫の威圧感だけでなく、
その先の雑草を見て、秋葉神社断念。
恐らく秋葉神社、放置されて野ざらしなんだろうな。
階段の反対側にも階段があった。
きっと参道。
でもとても人が通れる状態ではなかった。
猫がいた階段の横にはアスファルトの道が。
この道を行くともしかしたら秋葉神社?
という根拠のない期待をしながら登ってみたが、
結果、行き止まり。
この道なんのための道?
秋葉神社がある辺りは、秋葉山麓という名称のようだが、
ちょっと雰囲気が異様だった。
来た道を戻り、千歳橋の付近へ。
観光MAPには、ほうそう神様という記載がある。
なんじゃいほうそう神様って。
子供から疱瘡を守る神様らしい。
で、これまでロクなポケモンが出ていませんでしたが、
この時、レアが出た!
ガーディ。
まだ「ポケモンGO」がリリースされて間もない頃だったので、
ガーディなるポケモンは初遭遇だった。
この日、先述のポケモン以外で出てきたのは、
ゼニガメ、ニョロモ、ズバット、ヤドンのみ。
この後も歩ける範囲内のスポットへ。
その前に、パンでも…と思ったが、
藤屋ベーカリーのシャッターは降ろされていた。
藤屋ベーカリーから濤響寺(とうこうじ)へ。
寛永16年(1639年)開山。
島民のほとんどがこの寺を菩提寺にしている。
故に、先の秋葉神社とは異なり、
早朝にも関わらず、人がそこそこいて掃除をしていた。
濤響寺で印象に残ったのは、仏像群。
続いて、流人墓地(ジュリア墓地)。
神津島のガイドブックには必ず載っている史跡。
何だけど…
わざわざ来る価値を見出させるか否かは、
人それぞれじゃないかな。
江戸時代の寛保2年(1742年)から寛政8年(1797年)まで、
神津島は罪人の流刑地で、その間83名の流刑者がいたと言われている。
流人墓地はそんな流刑者のお墓なわけですが、
その中に、おたあジュリアの墓がある。
ジュリアは1500年代末に生まれ(生年月日不明)、
慶長17年(1612年)にキリシタン禁止令に背いて流刑となった朝鮮貴族の娘。
彼女は流刑後も40年間信仰を貫き、島民に深い感銘を与えたという。
故に政府認定の流刑地になるよりも前の人だが、
流人墓地の代表的扱いとなっている。
流人墓地から前浜方面に向かって歩いていると、
4つの石像を安置するブロック塀があった。
風化が激しく、もはや何の像なのかわからない。
神津島は小さな島だけど、様々な信仰があったことが伺える。
濤響寺の裏手に出たところにあったおたあジュリア顕彰碑。
すぐ近くに琴平宮(金比羅宮)。
主に海、漁業に関する信仰を集めている。
その後、「ポケモンGO」のポケストップがある廿三夜様(にじゅうさんやさま)へ。
地図を見ながら探したところ、どうやらここらしい。
虫がぶんぶん飛んでいて、かなりピヨルが、
廿三夜様って何?という好奇心の方が勝った。
階段を登った結果、単なる石碑だった。
以下、資料より。
その昔、毎月23日(旧暦)の夜は「三夜待ち」といって神仏をまつり、
午後11時から12時の間に月を待つと願い事が叶うという民間信仰があった。
「廿」って見慣れない感じだけど、数字の20を表す漢字なのね。
神津島に限らず様々な地域で見られる信仰のようだが、知らなかった。
庚申塔に近い感じでしょうか。
なぜか廿三夜様の石碑に、
観音様と弘法大師(かな?)のフィギュアが祀られていた。
今回紹介した以外にも、ポケストップが石碑だったり、
社だったり、鳥居だったりした。
ポケストップだからこそ認識できた。
運転中に「ポケモンGO」をやって、死亡事故が発生したり、
お台場が大パニックになったり、立入禁止地区への立ち入りがあったりと、
とかく「ポケモンGO」の風当たりは強い。
しかしながら、神津島だけでなく、
ポケストップが、史跡・石碑だったりすることが多々ある。
普段だったら気にも留めない物に目を向けさせるのは、
「ポケモンGO」の良いところだと思う。
基本、歩いてナンボのゲームなので、
ダイエット効果もある。
「ポケモンGO」がリリースされた当初、
これらの利点を無視して、やったこともないのに、
頭ごなしに批判した某漫画家とかどうかと思う。
てか、この漫画家ってそんなに偉いの?
代表作すら知らんわ。
7時半から朝食なので、そろそろ民宿・まさきへと戻る。
途中にあったアニメイトなるお店。
外壁に貼られたメニューを見るにスナックのようだ。
営業中の看板。
朝7時ですが、営業しているのでしょうか?
民宿・まさきを目指して、都道224号の坂を登る。
昨晩行こうと思ってやめた居酒屋。
鍵がかかっておりません…。
随分と無防備だなと思い、神津島の犯罪率を調べてみたら、
島民のほとんどが顔見知りだからか、犯罪が全くと言っていいほどなかった。
朝日がまぶしい。
朝の散策の歩行距離は、5キロ弱、
上った階段数は25段だった。
腹が減った。
まさきの朝食。
さば。
これがかなり美味かった。
朝ご飯を食べて、荷物をまとめた後、チェックアウト。
まさきは、個性的な女将、部屋のテレビ、料理など、
かなりのインパクトでした。
過剰なサービスを求めてはいけない。
ある程度放置された方がいい。
まさきから、橋本屋へ行き、
昨日売っていることを確認していた盛若のボトルを購入。
今はあまり焼酎を飲まなくなったけど、
一時、焼酎に嵌っていた。
(いまは、泡盛かラム酒)
これまで様々な店でいろんな銘柄の焼酎を買ってきた。
しかしながら、盛若は見たことがなかった。
家で飲むのが楽しみだ。
この後、前浜にある土産屋で、お土産を購入。
小さな島だけど、名産品は充実している。
5000円以上買うとオリジナルバックプレゼントとのことで、
5000円強買物して、バックゲット。
ちゃっちいけど、大容量なので助かった。
土産屋を出て前浜を見ると。
一昨日とも今朝とも違う。
日や時間帯によって表情が変わるのも海の魅力。
前浜から歩いてよっちゃーれセンターで少し買い物。
で、本日は、神津島から熱海へ。
交通手段は、高速ジェット船(ジェットフォイル)。
神津島から熱海までは、1時間35分。
10時55分発で、熱海には12時半に着く予定。
さらば神津島!
また来る機会あるかなぁ…。
心残りは天上山頂上。
もう少し頂上を歩き回ってみたかったな。
さて、高速ジェット船。
この手の船は、揺れるイメージが強いけど、
あまり揺れを感じなかった。
それはボーイング社が開発したジェットエンジンで海水を吹き出し、
空気のかわりに海水から揚力(浮き上がる力)を得て飛ぶため。
「海のジェット機」と呼ばれている。
快適な船旅を経て、熱海に到着。
港から熱海駅までバスで移動。
熱海駅で荷物を預けたかったが、
駅前のロッカーは全部埋まっていていて無理だった。
熱海駅からガラガラとキャリーバックを引きずりながら、
平和通り名店街へ向かい、昼ご飯の店を物色。
和食処こばやしにした。
本当はもう少しリーズナブルにしたかったんだけど、
どこも混んでいたし、せっかくなんで奮発することに。
とはいえ、頼んだのは一番安い2300円の椿膳。
小鉢二つ。
茄子が凄い。
お作りです。
飾り付け、盛りつけは流石。
美味いが、海の街なら、
ネタにもう一声欲しいところ。
そして、お目当ての金目鯛の煮つけ。
金目鯛大好き。
お腹が一杯になったら、昨日の登山の疲れを癒そう。
熱海と言ったら、やっぱり温泉でしょう!
日帰り温泉をネットで調べた結果、
KKRホテル熱海へ。
上層階に温泉があり、中々の景色。
※男子更衣室から
沖に見えるのは、初島。
大浴場と露天しかないけど、
入浴客もほとんどいなくて、貸切状態で満喫出来た。
温泉の後、再び平和通り名店街へと赴き、
魚メインでお土産を買う。
熱海駅からは新幹線。
熱海駅から東京駅までは、たったの45分。
新幹線は安くはないので、その間を楽しみたい。
熱海駅の売店で買った静岡麦酒と、
神津島のお土産で頂いたツマミでプチ車内宴会。
あっという間に東京駅に着き、
旅の疲れを癒すべく東京駅構内でフットマッサージを受ける。
前日の天上山登山の影響で、
ふくらはぎがバリバリこっていて、
マッサージ師の方に「ヤバイですね」と言われた。
その後、中央線に乗って地元に戻り帰宅。
シャワーを浴びた後、今度は自宅宴会。
熱海で買ったエボダイとカマス。
魚を肴に飲んだのは、もちろん神津島の焼酎・盛若。
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神津島の焼酎なだけあって、魚とあう。
魚も酒も美味い。
カマスはかなり大きかった。
そして、この夜、神津島・熱海の土産ではなく、
7月に行った博多のお土産がスパーク。
「ふくや」の明太子。
干物に明太子。
塩分+プリン体がヤバイな。
痛風まっしぐら。
魚介ばかりじゃ飽きるので、
これも博多で買った赤鶏炭火焼。
炭の味がする鶏肉だ。
博多で買ったけど、宮崎の料理です。
盛若以外、神津島の土産がないのは寂しいので、干しイカ。
メチャメチャ美味だった。
これも干物だからプリン体が…。
〆は博多長浜ラーメン。
チャーシューと煮卵は近所のスーパーで買ったが、
高菜は博多土産。
うーん、塩分過多。
食べた時間は12時半。
ダメでこりゃ。
以上、神津島の散策記なのですが、行って良かった。
船上宿泊は初めてだったし、
太陽や海など様々な“美”に感動したし、
ご飯美味しかったし。
中でも天上山は、一生の思い出だな。
今年の7月に行った能古島など、
これまで何度か熱中症に陥ったことはあったけど、
今回は特に酷かった。
突然、症状が現れたし、
熱中症を舐めてはいけないと思い知りました。
己の体力を過信してはいけない。
あと、神津島は観光が大きな産業なんだろうけど、
観光客にあんまり媚びへつらっていないのも良い。
とてもナチュラル。
そして、本記事はUPまで相当時間がかかった。
書く時間がない。
適切なワードが思い浮かばないこともあり、時間がかかる。
書いたところで、誰も読んでいない。
日記みたいなものだと割り切っていた。
それを良しとして今までやってきたけど、
そろそろ【散策記】も、その存在意義を改める必要があるかもなぁ。
そんなことまで考えさせられました。