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クィーン・オブ・ソウルことアレサ・フランクリンが亡くなった。
享年76歳。
死因は膵臓がん。
数日前に危篤というニュースを目にしていたし、
年齢的にも早世とは言えないので、驚きはしなかったが、
残念でならない。
アレサ・フランクリンの存在を初めて知ったのはいつだったか…。
多分、オリヴァー・ストーン監督作『プラトーン』のサントラだと思う。
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日本で本作が公開されたのが1987年4月なので、私が中学2年生の時だ。
『プラトーン』のサントラには、アレサの「リスペクト」という曲が収録されていた。
中2の小僧にとって、ソウルとかロックとかジャンル分けすら無意味だったし、
アレサの歌唱力の凄さとかも理解しておらず、
ただアレサのかすれた声と、
「サカツマサカツマ(sock it to me)」というコーラスが印象に残った。
「リスペクト」のオリジナルは、オーティス・レディング。
このサントラには、そのオーティスの名曲「ザ・ドック・オブ・ベイ」を筆頭に、
パーシー・スレッジ「男が女を愛する時」、
スモーキー・ロビンソン「ザ・トラックス・オブ・マイ・ティアーズ」
ドアーズ「ハロー・アイ・ラヴ・ユー」
ジェファーソン・エアプレイン「ホワイト・ラビット」といった、
ソウル、ロックの有名曲が収録されていた。
今みたいに音楽を手軽に手に入れることも、聴くこともできなかった時代。
『プラトーン』のサントラはかなり聴き込んだ。
小生は、中3ぐらいからHR/HMへと傾倒していくのだが、
大学生の時に所属した軽音楽部の影響で、ソウルに触れた。
メタラーだった自分が、すんなりとソウルがカッコイイと思えたのは、
『プラトーン』のサントラ、そして、アレサ・フランクリンのお陰だったのかもしれない。
映画大好き人間としては、『ブルース・ブラザース』でのアレサも忘れ難い。
ダイナーで「シンク」を歌うシーン、最高!!
「シンク」はスタジオ盤よりも『ブルース・ブラザース』のサントラの方が断然よい。
歌声と映像が合っていない、いわゆるリップズレが激しい。
アレサ・フランクリンが、
1度たりとも同じように歌えないシンガーであることを象徴するシーン。
と、言われているが…、アフレコはリップズレ当たり前。
同じように歌える歌えないはどうでもよい。
『ブルース・ブラザース』でのアレサの存在感が凄いのだ。
映画におけるアレサといえば、
『ブローン・アウェイ/復讐の序曲』も印象に残っている。
随分前に見たのでうろ覚えだが、爆弾魔の話。
フォレスト・ウィテカー演じるSWATが自宅に帰宅し、
ヘッドフォンでアレサの曲を聴く。
するとカチカチと音がして、
ヘッドフォンに爆弾が仕掛けられていることを知る。
「アレサを聴きながら死ねたら本望さ」
大好きなセリフ。
こんな感じで、アレサ・フランクリンとの出会いは、映画が多い。
勿論、生で見てみたいが、アレサは大の飛行機嫌い。
来日することなく逝ってしまった。
でも今のご時世、アレサの凄さを確認する術はある。
2015年12月ケネディ・センター名誉賞の祝賀公演。
受賞者の一人であるキャロル・キング。
彼女の楽曲「ナチュラル・ウーマン」をカバーしたアレサが登場。
本当に凄い!
73歳とは思えない!!
圧巻!
感動!!
アレサの登場に喜ぶキャロル・キング。
こんな名曲を作ったあなたも凄いのに!
因みにアレサとキャロル・キングは同い年。
断言する。
このアレサの歌声を見て、聴いて、
何も感じない人とは、通じ合えない。
オバマ大統領泣く。
ワシも泣く。
音楽で、歌で、こんなにも感動できるんだなぁ。
因みにワシとアレサ。
誕生日が一緒。
アレサ・フランクリン。
偉大なるシンガー。
永遠に!