先日、マイケル・ケイメンが亡くなった。皆さんはマイケル・ケイメンをご存知ですか?「リーサル・ウェポン」シリーズ、「ダイ・ハード」シリーズで音楽を担当したアメリカのコンポーザーです。
彼を一躍有名にしたのは「未来世紀ブラジル」。軽快なサウンドで、一度聞いたら忘れられません。日本でもなんかのCMに使われていたので、耳にすれば「あぁ、この曲ね!」と思い当たるでしょう。
更には、数年前に布袋寅泰氏とコラボレーションしたので日本でも注目されました。
「布袋とコラボ?映画音楽家でしょ?」と疑問符がつくかも知れませんが、元々、ケイメンは60年代後半から70年代初頭にかけて、ニューヨーク・ロックンロール・アンサンブルというバンドを結成し、ロックとクラシックの融合という実験的な試みをしていた方。
バンド解散後はデヴィッド・ボウイ、クィーン、ピンク・フロイド、ボブ・ディラン、アリス・イン・チェインズといったアーティストたちのツアー音楽監修(アレンジ)をして、ロック・アーティストとの交流を深めていました。
ということで、布袋とのコラボは必然なのですね。因みにアトランタ・オリンピックの閉会式で布袋が弾いた曲が印象的ですね。
さて、ケイメンの音楽的特長は先にも触れたロックとクラッシクの融合。伊藤はクラシックの素養は全くありませんが、ロックの部分で彼の作り出す音楽が好きなのでしょう。
他の代表作は「ロビン・フット」。ブライアン・アダムスが歌う主題歌が大ヒットしました。(因みにこの曲のプロデューサーは我が愛するデフ・レパードのアルバムを多く手がけたジョン・マット・ランジ。凄いぜ!)
「リーサル・ウェポン」シリーズではエリック・クラプトンと強力タッグだ。
映画ではないけど、メタリカが99年にサンフランシスコ交響楽団とコラボレーション・コンサートを行い、2枚組のライブ・アルバム「S&M:
METALLICA WITH SAN FRANCISCO SYMPHONY」をリリース。この企画の重要人物であり、オーケストラの指揮を執ったのもケイメン。メタリカの怒涛のサウンドとクラシックがドッキングした凄まじいアルバムです。
オープニングはモリコーネだし。(DVD化もされており、かなり良く出来ています!)
兎に角、ロックとの関わりが多く、作り出すサウンドには常にロックがあった。「陽のあたる教室」で出演者たちが演奏する”アメリカン・シンフォニー”という曲はまさに映画音楽を超えた素晴らしい曲でした。(映画を見た時にオーケストラなのにギターが入っていて嬉しかったのを覚えている。)逆にクラシックの良さみたいな部分を教えてくれた。(あんまり聴いちゃいないけどさ。)
ケイメンは享年55歳。まだまだガンガン活躍できる歳なのに本当に残念。ご冥福をお祈りします。
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