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笑って泣いて「ラブ・アクチュアリー」
#31
 話題作「ラブ・アクチュアリー」を見た。

 恋におちた独身の英国首相、女性部下に誘惑される社長とその妻の動揺、最愛の妻に先立たれた男と初恋に悩むその息子、などなど19人の登場人物のそれぞれの愛の形を描いた群像劇。

 「ノッティング・ヒルの恋人」、「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家リチャード・カーティスが初監督にして、登場人物が多くぐちゃぐちゃになりそうなお話を上手くまとめ、2時間15分一気に見せます。

 愛の分だけ様々な悲喜交々がある。

 その悲喜交々が我々も経験したり、しそうな出来事なので共感できて、笑って泣けるのです。

 映画の構成、登場人物の描き込みが優れているだけでなく、随所に登場する小ネタがまた最高。

 恋人を弟に寝取られたコリン・ファースの独り言、「また孤独だ」のセリフはギルバート・オサリバンの名曲「Alone Again (Naturally)」、

 老いぼれロック歌手のビデオクリップは故ロバート・パーマー「恋におぼれて(Addicted to Love)」のモロ・パクリ、(ロバートのバックでケバイおねーちゃんたちが楽器弾いてるエロ・フェロモン・クリップだ)

 「ミート・ローフにも彼女はいたし、リンゴ・スターにはボンド・ガールだ」と初恋の相手に告白を迷う息子を励ますリアム・ニーソン、

 その他、エルトン・ジョンのゲイネタなど、どうでも良い雑学を知っている人にはたまらないネタが満載。

 しっかりとした作りだからこういった小ネタも活きてくる。こういうの大好きなんだよね。

 音楽ネタは笑えるだけでなく、涙も誘った。エマ・トンプソンがジョニ・ミッチェルのCDを聴きながら泣くシーンがあるのですが、おいらも一緒にグチョグチョだよ。

 ジョニの代表作「Both Side Now」という曲。昔から知っていたのですが、改めて歌詞の意味を意識して琴線触れまくりました。

 I've looked at love from both sides now
 From give and take, and still somehow
 It's love's illusions I recall
 I really don't know love at all

 泣けるぜ。。。(この曲の意味がわかるようになると年なのかも。。。)

 その他、2シーンぐらいで嗚咽。

 いやー、ストーリーが面白くて、構成も絶妙で、キャストが豪華で、コリン・ファース以外みんな演技派で、音楽が最高で、笑って、泣けて、感動できて、幸せな気分になれて、見た人と小ネタで語り合えて、見てない人に薦めることが出来る。そんな映画、なかなかないと思う。

  このコラムだけでは書ききれないぐらい濃厚な映画でした。2回に分けて書こうかと思ったけど、我慢我慢。。。

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