美人女優シャーリーズ・セロンが13キロ体重を増やし、ブサイクメイクを施して実在の女性連続殺人犯アイリーン・ウォーノスを演じ、アカデミー主演女優賞を受賞した「モンスター」を見た。
アイリーンは中年の娼婦。元来、不器用な性格の上、若い頃男に捨てられ続け、誰からも愛されない孤独な日々を送っていた。ある日、バーでセルビーという若い女性と出会い、恋に落ちる。
で、ここで伊藤は戸惑った。別に偏見とかはないのですが、伊藤的に同性愛がテーマだったり、その要素が強い映画があまり好みでなく、いつも通り内容をあまり知らないで見たので、ちょっと「ゲッゲッゲッ」な状態だったのです。
ついで、二人がスケート場の外でキスをするシーンがあるのですが、そこでジャーニーの「Don't
Stop Believin'」という曲が流れることにより、更に「ゲッゲッゲッ」状態が増した。
ジャーニーは70年代後半から80年代半ばが全盛期だったハードロックバンドで、伊藤が熱心に洋楽を聴き始めた頃とは微妙にずれるのですが、中学だか高校の頃、伊藤政則氏の「PURE
ROCK」で「Separate Ways」という曲のビデオクリップを見て、曲は良いがそのヴィジュアルのあまりのダサさにたまげ好きになり、結構頻繁に聴いていたバンド。
社会人になりあまり聴かなくなったのですが、数年前、中古CD屋さんでライブ盤「Greatest
Hits Live」が売っていて、「懐かしいなぁ〜」と手にとると¥300ぐらいで、安いから買って久方ぶりに聴いてみたら、涙がちょちょぎれるかと思うぐらいハートに突き刺さった。
この単純なメロディーライン。キャッチーなサビ。松崎しげると呼ばれたスティーヴ・ペリーの伸びのあるボーカル。あぁ〜いいわぁ〜。80年代ハードロックだよねぇ〜。
ということで、ジャーニーの良さを再認識。以来、ジャーニーはドライブ旅行のレギュラーCDに昇格した。
そして、今ジャーニーが巷でもちょっとしたブーム。昨年公開された「チャーリーズ・エンジェル
フルスロットル」のエンディングで、エンジェルズ3人が無意味にシャンプーまみれになりながら洗車するシーンに「Any
way You Want It」がかかり、伊藤英明主演の「海猿」のテーマソングでは彼らの代表曲「Open
Arms」が。最近の日産エルグラントのCMでは「モンスター」同様「Don't Stop Believin'」が使用されている。
凄くないか?やっぱり名曲は永遠なんだよね〜。
で、「Don't stop believin'」なのですが、伊藤がジャーニーの中で一番好きな曲。それが女性同士の(しかもブチャイクな女の。。。)キスシーンでかかる!!
もうこれは生理的な問題なんですけど、ほんと駄目なんですよ。この曲聴くたびにこのシーンを思い出すのかと思うとドヨ〜ンって感じ。などと思いながら映画を見ていたのですが、
この映画は凄いですわ。正直、レミー・ボンヤスキーのハイキックで崩れ落ちた曙(もうK−1辞めれ!)ぐらいドーンとくる映画ですが、性別を越えた不器用なまでの愛が生む悲劇があまりに切なく、同性愛だのなんだのは全く関係なくなる。
そして、エンディング・ロールで「Don't Stop Believin'」がまたかかるのですが、その時にはキスシーンによるドヨ〜ンなんて気持ちは微塵も無く、「ぴったりだよぉ〜」とまるで逆なことを考えていた。
熱いながらも爽やかな印象を残すこの名曲によって、曇天気分は解消され救われるのです。浸れるんだよね。
既存の曲だけどこの映画のために作られたテーマソングみたいだ。この曲を使用したいというプロデューサーからの依頼に、スティーヴ・ペリーは快諾したそうな。そして、作品のも深く関わったんだって。やるね!スティーヴ!
現在も再結成して活躍するジャーニーは10月に来日!でも、ヴォーカルはスティーヴではない。(よって、行かない。)で、「モンスター」のマスコミ用資料のクレジットを見ると、“Non-Original
Music by Steve Perry(song"Don't Stop Believin')”
おい!ジャーニーじゃないのかよぉー!!!確執かっ!? |