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伊藤Pの部屋 P的映画のススメ

[ 裏 伊藤Pの部屋 ]

#164 「秋のお勧め3本  『キングダム/見えざる敵』、『グッド・シェパード』、『ヒートアイランド』 」

 
困った。。。
取り上げたい作品が多すぎる!

本当はひとつひとつ紹介したいのですが。。。
 


■『キングダム/見えざる敵

サウジアラビアのリヤドの外国人居住区で起きた自爆テロの真相を突き止めるため、サウジへと赴いたFBI捜査官の活躍を描いた社会派アクション映画。


超お勧めです。

あらすじ読むと“また介入?”って思われるかもしれませんが、製作がマイケル・マンだからか、単なるアクション映画に終わらない。


まず、冒頭3分でアメリカとサウジの特殊な関係の歴史が勉強できる。

そして、話を追ううちに今の両国の立場も浮き彫りにさせる。


また、サウジ警察の大佐が捜査に協力することによって、両国間の政治を越えた心の交流が生まれる。


でも、有りがちなヒューマニズムに押し流されるわけではない。

そうは言ってもの理解しあえない、哀しい現実...


こんなんだからテロと報復の終わりなき連鎖が起こるのでしょう。

事件を追う現場の捜査官と、オフィスから指示を出すだけの上層部との、現状認識の溝の深さも見事に描いている。

“事件は現場で起きているんです!”


社会派ドラマがしっかりしている上に、アクション演出も素晴らしい。

無差別に銃を撃ちまくり、逃げ惑う女、子供。そして...


臨場感抜群で超怖い。

あの場に自分がいたらどーすんの!って。


カーチェイスシーンも追う、逃げるという方程式に、追う側がいつの間にやら袋のネズミというテイストを加えている。

「そのまま追ったらやばいって!」と観客に思わせながらも、主人公たちは追わざるを得ないし、必死だから追う。

このハラハラ演出がたまりません。


激しい銃撃戦も『ローグ アサシン』と違って、どこに誰がいて誰が撃ったのか、しっかり状況把握が出来る。
裏部屋#41参照)


そして、救出劇。

マイケル・マンが『マイアミ・バイス』でやった救出劇をバージョンアップさせた感じ。


敵のアジトへと潜入するFBI捜査官とサウジの大佐。

キャラクター全員に感情移入済み状況で、誰が死ぬか分からない演出はスリリングだ。


アメリカ政府が抱えている(というか自ら抱えた)中東問題の是非を、エンターテイメントの中に溶かし込んで見せ切ってしまう。

アメリカ映画の懐の深さを改めて感じさせる作品でした。


とある作品を見る前までは、本年度ナンバー1のアクション映画でした。
※本年度ナンバー1作品はいずれご紹介します。


■『グッド・シェパード

第二次世界大戦中の戦略事務局OSSで諜報活動に従事し、OSSの延長上に創設されたCIAの一員にもなったエドワード・ウィルソン。

国家と家族の板ばさみに合うエドワードの苦渋の日々を描いた重厚な人間ドラマ。


映画自体はフィクションだけど、モデルになった人物がいて、劇中の出来事はかなり忠実に再現しているという。


「グッド・シェパード」とは“私は良い羊飼いであり、羊のために命を捨てる”

という新約聖書のキリストの言葉の引用。


エドワード=羊飼い
である。


沁みるね。沁みるよ。エドワード。

女にはだらしないけど。


きっと自分が思い描いていた人生とは大幅に違う道を歩み、必然的に背負うものを背負ってしまった男の哀愁。


諜報活動による人間不信、家庭崩壊、息子との確執。。。

嘘、嘘、嘘。嘘だらけの人生。

孤独である。


今の世の中、ストレスフルとよく言われるけど、エドワードほど過酷な選択を強いられることは中々ないでしょう。

おかしくならないエドワードの精神力は凄いね。

でも哀れ。



派手なアクションシーンとかはない。

2時間47分もある。

登場人物も多い。

時系列もあっちゃこっちゃ。


しかしながら、全く飽きることも混乱することもない。

ロバート・デ・ニーロは監督としての力量も天下一品のようで。

 

他人の不幸ほど愉快なものはない。


日々、会社と家庭の狭間に揺れ、疲れた毎日を送っているサラリーマンの方々。

エドワードの無間地獄な人生と自分の日常を照らし合わせれば、“俺の人生、エドワードよりはマシだな”と励まされることでしょう。


■『ヒートアイランド

渋谷のチーム、強盗グループ、対立する2つの暴力団、南米マフィアが、3,000万円を巡って大争奪戦を繰り広げる痛快作。

原作のファンであった伊藤Pは、見るのを楽しみにしておりました。


冒頭の軽い演出に予算のない日本映画臭を嗅ぎ取ってしまい、“ダメかも〜”と思っていたら、瞬く間に引き込まれた。


脚本化に際して、原作で描かれていた人間関係をバッサリと切り捨て、3,000万円争奪戦というゲーム性を強調したのが功を奏したようで。

なんも残らないし、テーマ性もない。

面白ければそれでよいという割り切った作品。


役者もみんな良かったです。

予算があったらもっと面白くなっただろうなぁーと残念に思う一本。

 

上の2本が重たいので、本作はこの辺で。。。

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