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裏伊藤Pの部屋

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#43 「完全版『バイオハザード』ミラ・ジョヴォヴィッチ インタビュー記」

 
今から遡ること3ヶ月。

8月2日(木)、激猛暑日。

今日は『バイオハザードIII』で来日したミラ・ジョヴォヴィッチのインタビューだ。

『バイオハザード』での来日が2002年の夏なので、実に5年ぶりのインタビュー。


5年ぶりだし、高々10分ぐらいの取材だったから、ミラが覚えてくれているはずもない。

しかしながら、少しでもミラの記憶を呼び起こすキッカケになればと、一縷の望みを託し、一度着た“お出かけ用Tシャツ(もちろんT-SHIRT-YA.COMもの)”を脱ぎ捨て、

5年前の取材時に着用したビートルズの“レボリューション9”Tシャツに、わざわざ着替え直して家を出た。
 

以下、映画情報サイト「最新映画ナビ」 にも掲載したが、今回は「裏伊藤Pの部屋」用にミラ・ジョヴォヴィッチ インタビューの完全版リポートをお届けしましょう。

 

取材場所は六本木の某ホテル。

時間となり取材部屋へ入室。

どうやら今日最後の取材らしく、妊婦6ヶ月のミラはやや疲れ気味だったが、スタッフからラストと聞くや、いつものミラ・スマイルで喜んでいた。


メイクの直しをしている最中だったが、ミラの前へと歩み寄り握手。

挨拶しようとしたら、ミラの方から「Hello! Nice to see you」と言ってきた。


普通なら「Nice to meet you」なので、伊藤Pが“?”状態でいると、

ミラは「Have I and you met?」と追い討ちをかける。


こうやって、文字にするとわかるのですが、いかんせんヒヤリングとなると早口だし理解できなかった。

やはりこの仕事、英語は必要だと痛感していると、通訳さんが助けてくれた。


■通訳「前に会ったことあるわよね?初めて?」

■伊藤「2回目です」

■ミラ「そうよね」

■伊藤「覚えていてくれたんですか?メチャクチャ嬉しいです!」

■ミラ「(豪快に)ガハハハハハハハハハッ」


ミラが覚えていた!凄いぞ!

5年前だよ!!

ということで、それをミラに伝える。


■伊藤「Five years ago」

■ミラ「パート1の時?いや、パート2の時よね?」

■伊藤「Bio Hazard One」

■ミラ「バイオハザード1って5年前?そんな前じゃないでしょ?」

■スタッフ「いえ、5年前ですよ」

■ミラ「あ〜、そう。。。時が経つのは早いわねぇー」


やはりお疲れモードか?

ややボケが入りつつ、いよいよ本格的な取材開始。


■伊藤「では、妊娠中にも関わらず、日本に来て頂きましてありがとうございます」

■ミラ「おぉ〜、さんきゅぅぅぅぅ。どぉもありがとぉ〜(日本語)」

この「サンキュー」の言い方が、ミラ独特で超可愛いのであります。
 

■伊藤「妊婦さんは大変だと思うのですが、そこまでして日本に来る理由とは?」

■ミラ「日本が大好きだし、いつも日本に来ると楽しいわ。

出産予定がちょうどプレミアの頃だから、その時期はキャンペーンできないの。
気に入っている作品だし、少しでもサポート出来ればと思って今来たのよ」


■伊藤「ミラさんあってのシリーズだと思うのですが、

3度演じられたアリスをどんなキャラクターだと捉えていますか?」


■ミラ「アリスは強くて、確固たる信念を持っているわ。

何をやるべきか目的がはっきりとしていて、それを実行できる。
そして、決意が固い。
私はアリスの持っている全ての資質が欲しいと思うので、見習うべき存在なの。
そんなキャラクターを演じられて嬉しいわ」


■伊藤「『バイオハザード』シリーズはミラさんにとってどんな位置付けなのでしょうか?」

■ミラ「1作目を終えたとき、まさかあと2本も撮るなんて思わなかったわ。

追々3本組みのDVDが発売されるのも俳優としてラッキーよね。
そして、何よりもお腹の子の父親であるフィアンセ(1作目の監督、ポール・トーマス・アンダーソン)と出会えたことが一番ね!
これだけでも私の人生において意味のある作品だわ」


流石は監督殺しのミラであります。
(以前、『フィフス・エレメント』が縁でリュック・ベッソン監督と結婚した)
 

■伊藤「今回砂漠が舞台でウエスタンみたいですね。

砂漠での撮影はいかがでしたか?」


■ミラ「砂漠は特殊な環境で、前2作とは全く違っていて新しい世界が切り開かれたわ。

まずアクション。ワイヤーを使ってクレーンに吊られるんだけど、なにせ気温が55度〜60度もあるから大変よ。
単に洋服を着たりするだけでも、普通のセットとは大違い。
常に水分を補給しなくちゃいけないし。
監督は暑さにやられて1週間入院したのよ。とても危険な環境だったわ」


■伊藤「撮影の時は妊娠されてなかったんですよね?」

■ミラ「妊娠しているわけないじゃない!それこそバイオハザードよ!ガハハハハハッ。

あの時から妊娠していたら、世界で一番長い妊娠状態よ。ガハハハハハハッ」


■伊藤「ポスプロが長かったんですね...失礼しました。」

■ミラ「No problem!」

■伊藤「では、本作のセールスポイントは?」

■ミラ「3本の中で1番よ!より壮大で、優れた、美しいストーリーだし、プロットの捻りも効いているわ。

アクションだってこれまで以上にクールで、俳優も素晴らしい。
特にクリーチャーは魅力的よ。スーパー・アンデッドやゾンビカラスとか出てくるの。
1作目、2作目にも世界観があったけど、3作目が最高の世界観だと思うわ」


■伊藤「では最後に、これから映画を見る方々のためにメッセージをお願い致します」

■ミラ「こんにちは。ミラ・ジョヴォヴィッチよ!

前2作よりも遥かに壮大で面白いから、絶対に見てね!サンキュ〜!!」



これにて取材は終了。

「どうもありがとうございました」と言いながらミラと再び握手。

「See you again!」とお互い誓い合い(社交辞令)部屋を後にする。


外に出ると部屋からは、本日の取材が全部終わったことを告げられたようで、ミラの歓喜の雄叫びが聞こえてきた。

取材も大変だよね。
妊婦さんだし。

お疲れ様でした。


もう少しで母親になるけど、5年前と変らず、ケラケラ、ガハハハ豪快に笑う。

彼女の周りはいつも明るい。

あのノベ〜っとした「サンキュー」の言い方も健在でよかよか。

やっぱり素敵でございました。


暫くは産休となるのでしょうが、再びスクリーンでお目にかかれる日を楽しみにしております。




しかし、Tシャツ着替えて良かったなぁ〜。

顔じゃない。

ミラは間違いなくTシャツを覚えていた。

 

<豆知識>
実は、前回の取材の時にビートルズのTシャツを着ていたのには意味がありました。


前回はミラの後にポール・トーマス・アンダーソン監督のインタビューもあり、マリリン・マンソンが手がけたスコアについて質問しようと思っていました。

『バイオハザード』のスコアには人間の耳には聞こえない音域の音が入っていて、無意識のうちに人間を不安感にさせる効果をもたらしていると言う。


そして、ビートルズのアルバム「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」の最後に、ノンクレジットですが、通称「Sgt. Pepper Inner Groove」と呼ばれる犬にしか聴こえないほどの高音が収録されている(CDではノイズが聴こえる)。

なので、似ているかなぁーと思って、ビートルズの話を交えながら、マリリン・マンソンのスコアの質問を監督にしたのであります。


まぁ、ビートルズのTシャツ着ているけど、それなりに知識あるよってことをひけらかしたかっただけなんだけどさ。

因みに「Revolution 9」は「White Album」収録ですが、まぁ、良しとしてくれ。

※『バイオハザードIII』の感想は「伊藤Pの部屋」#165をご覧下さい


 

※『バイオハザードIII』

ミラ・ジョヴォヴィッチ インタビュー テキスト & 動画(近日 Gyao CinemaにてUP)
ミラ・ジョヴォヴィッチ 来日記者会見 テキスト動画


バイオハザードIII
配給:ソニー・ピクチャーズ
11/3より日比谷スカラ座ほか全国にて
PG-12

更新日:2007/10/26

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